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さようなら、こんにちは

「三か月ぶりやな」
『帰ってきたぜ!』
「いつの間にか春や」
『早いね~いやホント』

「復帰第一作、感触どないや」
『うん。心地よく書けたよ』
「ほなよかったわ」
『イラストありがとね』

「やっぱ、春の感じや思うてな」
『浮かんだイメージぴったり』
「そら嬉しいことや」
『まさに以心伝心愛だなあ、令和維新』

「な、なんやそれ」
『スビバセン。口が勝手に』
「は。老人力全開ボケではありません!やな」
『たーしかに確かに』

♡♡♡

こんにちは!
フジミドリです☆

そろそろ、桜の季節となりました。
いかがお過ごしでしょうか。

昨年末、私物語わたしものがたりシーズン2を終えました。お読み頂いた皆さま、改めて感謝です。

ありがとうございます。

お蔭さまで昨日、シーズン3スタートできました。6月11日まで13回、日曜午後3時に連載予定です。

こちら西遊記では、イラストを描いて下さる朔川揺さんと創作談義楽屋裏あれこれ。愉快なお喋りがお届けできれば嬉しく思います。

♡♡♡

さて、現役の塾講師である私は、年末年始も忙しく仕事をこなしておりました。

受験の結果も出揃いまして、塾業界は早くも新学期。まもなく春期講習が始まります。

少し前のことです。

2月も終わりのある夜、帰りがけにアルバイトの学生講師さんからご挨拶頂きました。

この春から社会人なので今日が最後の授業、お世話になりました。こちらこそ──

そんな実話を元に空想は浮かびます。

♡♡♡

「入試なあ……努力したから言うて、必ずしも思う結果が出るわけやあれへん。運不運いうか、いろんな要素あるやろ」

『そうなの。30歳からこの業界だけどさ、いまだに心残りがあるというか。いつも暗澹あんたんたる気分に浸るのよ』

「フジさんみたいなベテランやからゆうて、悟り切ったいうこともないんやね」

『他の講師は知らないけどさ。オレは歳とるごとに、感じ入る度合いが深まるな』

♡♡♡

私は間もなく65歳カウントダウンです。いよいよ高齢者。とはいえ、この心残りというか感じ入る痛惜つうせきが、なかなかうまく言葉にできません。

自分の中で折り合いつかず、もどかしい想いに揺れ動いてしまいます。

運命論者の私です。

人生は初めから終わりまで決まってる、変えられない、そのように理解しております。

なのですが──

♡♡♡

「つまり、不合格も決まっとる」
『そう。オレの指導内容もね』
「かといって投げやりになれん」
『自分がやれる限りでやるさ』
「けど、結果は変えられへんな」

『……そこが切なくてさ』
「ほな、受かったから言うて」
『オレの手柄てがらじゃないよ』
「誇ったりでけへんやろな」

♡♡♡

長年、運命論者として生きて参りました私、時として先の展開が見えてしまいます。

だからといって、都合良く変えるすべなどございません。ただ粛々しゅくしゅくと受け入れるしかないのです。

そして、たとえ変えられないにしても、いつも自分の精一杯で取り組みました。

♡♡♡

「ほな、占いやら未来予測やら、どない意味あるんやろ。占い好きな人、多いで」

『今朝もね、フォロワーさんの占い読んで、スッキリしてるの。でも、占いで人生の道筋を確認することまでが、既に決まってる』

「決まってる言うたら、過去の出来事か」
『この世は、済んでしまった世界だよ』
「確かに。消えてもうてどこにもあれへん」
『今も未来も、この世にあらわれないのさ』

♡♡♡

見て聞いて、触れて嗅いで味わう全て、済んでしまった過去の世界である。私はそのように理解しております。

映画ですね。

生まれてから死ぬまでを描いた映画──上映が始まれば、終わりまで決して止まらない。映し出されるだけなのです。

♡♡♡

「誰が作りおったん」
『マジとんでもないぜ』
「途中で止められんしな」
『逃げたくなるけどさ』

「誰が見とるんやろ」
『さあ。誰だろね』
「こんなん、ヒットせえへんよ」
『わかる。たーしかに確かに』

「ふうぅ。やれやれや」
『あはは~笑っちゃうね』
「どないエンディングやら」
『スリリングだぜ』

♡♡♡

そんな流れで、次は映画について語ります。

子供の頃から映画が好きで、随分と観て参りました。最近は老人力ボケじゃない!がついたせいか、新しい映画を観る気力も湧きません。

これまでに出会った映画を思い出して、理解を深めているところなのです。

さて、どんな物語となりますか──

♡♡♡

お読み頂き、ありがとうございます!

次回の私物語は3月26日午後3時、こちら翌27日午後6時です。

ではまた💚



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