Career in Japan KOREA 2022 11/12-13 で感じた日本と韓国「就活」の違い
こんにちは。マイナビ採用コミュニケーションらぼです。
本日は、マイナビの韓国人採用イベントCareer in Japan KOREAの運営に参加して感じた、日本と韓国の「就活」の違いをレポートします。
『韓国の就職難』と聞くと、なんとなくイメージできる方が多いかもしれません。
事実、2021年の韓国の有効求人倍率は0.50倍と非常に厳しい状況にあり、その影響で近年の一部公務員試験の倍率が124倍に達するなど、「超高学歴社会」と呼ばれる韓国でありながら、大学(または大学院)を卒業しても、就職できないという状況が続いています。
そういった背景から、韓国には”就職浪人”という言葉は存在せず、大学には留まらずに卒業後2年以上かけて就職活動をする若者が多く存在しています。それを受け、韓国政府は2013年より「K-MOVE」という若い人々への海外就職支援を開始しました。
その活動を後押しするため、また日本企業の採用成功に向け、2022年11月12日と13日にソウル・江南でCareer in Japan Koreaというイベントが開催されました。運営を通して感じた、韓国での就活リアルをお伝えします。
1. 韓国で拡まるキャリアの考え方
私が実際に話を聞いた現地マイナビ法人の社員、アルバイト学生、就活生に寄る話ではありますが、新しい価値観が広まっているなと感じました。
・結婚はしたくない。しなくてもいいと思っている
・50歳ぐらいで独立するのが普通。そうしたい
・株や投資、不動産でFIREが夢
・就職することが一つのゴール。その先は描きにくい
日本に近い部分もありますが、「独立」に対しての意識は、韓国の方が強いように思います。
2. Career in Japanのイベントレポート
そんな韓国で3年ぶりの現地開催となったCareer in JAPAN KOREA。
(2022年11月12日-13日@江南COEXにて開催)
日本企業への就職をめざす韓国人学生の「選考会」という形式で、出展企業21社に対し、集まった学生は約150人。2日間で計270回の面接が実施されました。
ー参加学生の声
運営に携わるなかで、学生(卒業者も含む)に話を聞きました。
どうして、日本企業への就職をめざしたんですか?
「ポテンシャル採用をしてくれるからです」
「日本は総合職採用があるので、適性を見てくれると思いました」
職種別採用(営業職ならずっと営業職など)が一般的な韓国と違い、その人の可能性やポテンシャルを見て、時間をかけて企業人材に育てようとする日本での新卒市場に魅力を感じている学生が多いことが、印象的でした。
「日本語を勉強したから、日本企業への就職は絶対かなえたい」
「早くエンジニアになりたいから、就職したい」
「日本への留学経験があり、親からも『自分の好きなように生きればいい』と応援してもらっている」
コロナ禍で学生の考え方にも少し変化があったようですが、日本企業への就職に希望を抱いている、学生の熱い想いに触れる事ができました。
ー参加企業の声
また、今回の参加企業には、イベント参加者への印象を聞いてみました。
「4名の内定を出せた」
「10名が合格。非常に高い評価で、二次選考を予定している」
「対象者の質が高く、毎回面接をしているのが楽しかった」
などの感想を話されていました。
一方、日本人就活生との違いを実感された企業の声もありました。
「日本の学生は入社後に活躍しているイメージを話すのに対し、韓国の学生は自分が何をやってきたかを話す傾向があるようですね。日本との違いに、少し戸惑いました」
就職難である韓国においては、就職活動において”何を話すか”がキーとなるため、大学生活においても、就活で話せるエピソードをつくることが目標になりがちという現状があるようです。そのため、コロナ禍で”ガクチカ”が語れなくなったことが、日本よりも韓国で大きな影響を与えていると言える部分がありそうです。
3. 運営スタッフまとめ
「入社後の夢は?」「どんな働き方をしたいですか?」といった質問は定番の質問となっていますが、多様性を求める企業が韓国人の採用をするなら、韓国での就活がどのようなものか、日本企業側も頭の片隅に置いておくことで、お互いの考え方のギャップを埋められるのではないかと思います。
韓国と日本。似ている部分が取り上げられることも多いですが、「就活」という観点では、企業側も学生も、日韓で異なった考え方に基づいているようです。
韓国企業への応募はせず、日本企業だけを見ている学生にもたくさん出会いました。
そんな若者たちと日本企業をつなぐイベントが、次回は2023年6月29日~30日で開催されます。(Career in Japan KOREA@ソウル・江南)
その際も、夢を持つ学生と発展を願う企業の架橋としてサポートしていきたいと思います。
イベントについての詳細は、こちらをご覧ください。
Career in Japan KOREA
本日はここまで。以上、採用コミュニケーションらぼでした!