#継嗣令
〈短期集中連載〉「女性宮家」創設賛否両論の不明 第1回 歴史とどう向き合うのか──「女性宮家」のパイオニア所功教授の場合(月刊「正論」2012年12月号)
▽ はじめに
1000年を超える皇室の歴史と伝統にはない、いわゆる「女性宮家」の創設がいよいよ現実味を帯びてきました。
政府は10月5日、2月に始まり、計6回、12人の意見を聞いた「皇室制度に関する有識者ヒアリング」を踏まえた「論点整理」をとりまとめ、公表しました。
「象徴天皇制度の下で、皇族数の減少にも一定の歯止めをかけ、皇室の御活動の維持を確かなものとするためには、女性皇族が一般男性
何のための歴史論なのか──所功教授の「女性宮家」ヒアリング議事録を読む(2012年7月23日)
今月5日に行われた第6回皇室制度有識者ヒアリング(いわゆる「女性宮家」有識者ヒアリング)の議事録が、先週末、やっと官邸のサイトに公表されました。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koushitsu/yushikisha.html
意見を述べたのは、所功京都産業大学名誉教授(モラロジー研究所教授。日本法制史。女性宮家賛成派)と八木秀次高崎経済大学教授(憲法学。
混迷する「女性宮家」創設論議の一因──古代律令制の規定「継嗣令」を読み違えている? 「女帝の子」か「女も帝の子」か(2012年3月18日)
(画像は皇居・二重橋)
今日も、「女性宮家」創設問題について書きたいと思います。
今日、メディアなどで一般に語られている「女性宮家」は、歴史上、存在しません。
前回、書いたように、国会図書館のデータベースで検索すると、10年前の平成14年までしか遡れない、というのが何よりの証拠です。女性天皇・女系継承容認に向けて、天皇・皇族方によってではなくて、官僚たちによって、創作された概念です。