斎藤吉久
昭和31年、崇峻天皇の后・小手姫が養蚕と機織りを教えたと伝えられる福島県・小手郷に生まれる。弘前大学、学習院大学を卒業後、雑誌編集記者、宗教紙編集長代行などを経て、現在フリー。著書に『天皇の祭りはなぜ簡略化されたか』など。「戦後唯一の神道思想家」葦津珍彦の「没後の門人」といわれる
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抵抗勢力なき宮中祭祀簡略化──たったお一人で伝統を守り続けられる陛下。保守派はいつまで沈黙するつもりなのか?(2009年06月30日)
(画像は宮中三殿。宮内庁HPから拝借しました。ありがとうございます) 当メルマガにお寄せいただいたコメントのなかに、「なぜ官僚はロクでもないことばかりするのか?」という書き込みがありました。今日はそのことで私が思うことを少し書いてみます。 繰り返し申し上げてきたように、ご高齢で療養中の陛下にとって、ご公務のご負担軽減は急務です。ところがご日程の件数はいっこうに減らず、祭祀ばかりが標的にされています。御代拝の慣習は反故(ほご)にされ、伝統を破る祭祀の簡略化が進められてい
『国民の歴史』著者による「国民の天皇観」がウケる理由 ──「WiLL」6月号「西尾幹二×加地伸行」対談を読む(2016年06月12日)
▽1 堂々巡りが売れる!? どうも筆が進みません。生来の遅筆もさることながら、他人さまを批判することはやはり気が引けます。できれば避けたい。批判の対象が人生の大先輩であれば、なおのことです。 しかしどう考えてもおかしいのです。同じ話を何度も繰り返すお年寄りの思い出話ではないでしょうけど、老碩学の論議はいっこうに代わり映えがせず、さまざまに批判されたあとの学習効果が微塵も感じられません。 これは一体なぜなのでしょうか。 先生方だけではありません。対談を企画した編