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娘による承継は、組織のなかで起こりがちな”対立”を、”共感”のカルチャーへと変えるきっかけになるのではないか!?~Wang(2010) ファミリービジネスの事業承継における娘の排除 に関するレビュー論文からの学び [ 後編 ]

Wang(2010) ファミリービジネスの事業承継における
娘の排除 に関するレビュー論文 の紹介、後編(最終回)です。

論文の概要(前編)と、娘が事業承継の候補者から排除される要因(中編)に続き、後編は、娘の承継者がリーダーシップを獲得するプロセスやメリットについてご紹介します。

娘の承継者がリーダーシップを獲得するプロセスに関するパートを読んでいて、ちょっと切ない気持ちになりました。


本研究は、2010年のものですが、その時点では、娘が事業承継の候補者となるためには、”男性候補者の不在”が前提条件になっているとの整理になっています。

なかなかに厳しい記述ではありますが、社会の状況を考えたときに、まだまだこれが現実なのかもしれません。

ジェンダーの違いによらず、本人の希望に応じて、機会が平等に与えられる社会になって欲しいなと思います。

そのためにも、娘による事業承継の研究が活発化し、現場に対して有効な知見をお届けできると、また社会の中での女性承継者に対する認知も変わってくるかと思います。一歩一歩ですね。。

▽▽▽

娘が承継することのメリットももちろん存在します。


息子の承継者にありがちな先代経営者(父)との対立を乗り越え、父・娘との間で協働関係を築けることは、伴走型の経営者育成としてメリットも大きく感じます。

※ホッピー 石渡美奈さんと父 光一との関係がそれに近いのではないでしょうか。

また、社会全体をマッチョなカルチャーが占めている中で、女性が発揮しやすい共感的な経営スタイルは、よりみんなが働きやすい方向に組織文化を変えていく上でも、とても重要な役割を果たしていくように感じます。

そんな景色に繋げるために、少しずつでもできることに取り組み続けていきたいなと思います。

#ファミリービジネス
#同族企業
#事業承継
#Seccession
#Leadership

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