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【#137_研究・実践メモ】ファミリービジネスのコンサルティングにおける組織診断の目的とは何か?~Hilburt-Davis & Dyer (2002) Counsulting to Family Business 第3章からの学び vol. 03

第3章で紹介されるコンサルティングプロセスの中では、「組織診断」についても、説明されています。

組織診断の目的についての整理が、分かりやすかったです。


組織診断の重要性はもちろん認識していましたが、その効果の幅広さについて、理解が深まりました。

今後、ファミリービジネスに限らず、組織開発のプロジェクトで組織診断に臨む際、より効果を意識・強調しながら、説明できます。

▽▽▽

本章の中で、印象的だったフレーズがありました。

「コンサルタントはまた、アセスメントはそれ自体が重要な介入であることを認識すべきである。それは調査対象のシステムに影響を与える」(p. 44)

日本語で訳すと、コンサルタントは、”外部支援者”ということになりますが、プロジェクトが始まってしまえば、コンサルタントも、クライアントが織り成すシステムの一部になっていることを、自覚することは非常に重要です。

コンサルタントの発言や行動は、クライアントやステークホルダーの行動や意思決定に大きな影響を与えますし、どの様な経緯で、コンサルタントがこの場にいるのか? システムのメンバーとどの様な関係性を有しているのか? 等々も、メッセージを持っています。 自分の存在がどのような影響を与えるのか? プロジェクトで扱う課題に対し、自分がどの様な反応をするのか?(その前提となる価値観を持っているのか?)について、考えてみることが重要です。

「『「何が問題なのか?』という質問に対する反応として、あるファミリービジネスのメンバーが深刻な議論を交わした。 何が火種になったのかを突き止めることは、アセスメントを行う上で役立つ多くのヒントを与えてくれる」(p. 44)

関係者間で議論が白熱すると、平常な状態に戻したいという気持ちがわいてきます。そこをグッとこらえて、激しい言葉の衝突をうまくなだめつつも、メンバーの感情のエネルギーを高めているのは何なのか?について、みんなで深堀することができれば、また新たな気づきを共有することができます。決して簡単ではないですが・・・・

学術的な知識の積み上げと、実践的なコンサルティングスキルの熟達・・・・ 両立は簡単ではないですが、一歩一歩ですね。。

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