【#116_研究メモ】 経営が立ち行かなくなったとき”敗軍の将”は何を語るのか?:金剛組のケース~日経ビジネス 2006年 10月23日号 敗軍の将、兵を語る: 金剛 利隆氏 [金剛組第39代当主] 1400年の歴史は重かった からの学び
前回は、舟津先生(2023)『組織変革論』で取り上げられていた、日本最古の企業、578年創業の金剛組の組織変革ケースについて、ご紹介しました。
とても興味深い事例だったので、関連する論文がないか探したのですが、日経ビジネスで記事として2006年に取り上げられているのを見つけました。
日経ビジネスの中で、長く続いている「敗軍の将、兵を語る」というシリーズご存知ですか?(今も続いているのでしょうか・・・?)
業績が振るわなかったり、企業存続が危ぶまれた企業の経営者が、回顧的に、ぶつかった課題や組織の状況について振り返る企画です。
その企画で、第39代当主 金剛利隆氏の振り返りが掲載されていました(金剛組は、利隆さんの長男で第40代当主 正和氏の代で、経営状況が大きく悪化し、高松建設の傘下に入っています)。
利隆氏や、高松建設から金剛組の社長として派遣された小川 完二氏(当時 高松建設副社長)の語りから、特に印象的だと感じたポイントについて抜粋して、お届けできればと思います!
1400年という歴史の重圧については、想像もできません・・・。ただ、利隆氏の語りを伺っている範囲だと、2000年代に入るまで、紆余曲折がありながらも、創業家から経営者が排出されていることを考えると、その長い時間の中で、”事業承継のプロセス”や”後継者教育”、”番頭さんの活用”等が、どの様に進められていたのか?というのは気になります。技術を志向する、職人集団の難しさというのはあったかと思うのですが・・・
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この「敗軍の将、兵を語る」シリーズ、社会人になりたてのころ、よく読んでいました。懐かしい! 当事者の、回顧的な語りですので、バイアスがかかっている部分もあるかと思います。結果論で安易に言えないのはもちろんですし、特定の誰かに責任を押し付けられるほど、問題はシンプルではないかと思います。それでも、事象について当事者の語りをきけるということは、後世に対する大きな示唆になるなと感じました。
論文にはならないかもしれませんが、このシリーズの記事を情報源にした研究とか、とっても示唆が多い気がしました!自分が活用できるデータベースのアーカイブに過去の記事が残っているので、少し集中的に見てみようかと思います。
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