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【#152_研究メモ】 ファミリービジネス研究を、リードしているのは誰? どこの組織? どこの国?~Rovelli et al.(2022)Thirty Years of research in family business journals からの学び vol.02
Rovelli et al.(2022) Thirty Years of research in family business journals では、 ファミリービジネスに関する主要学会誌である、Family Business Reviewと、Jounal of Family Business Stragegy、Journal of Family Business Managemenの3誌について、Bibliometrics(計量書誌学)の手法を用いて分析を行っています。
前回は、特に引用数が高かった論文トップ50についてまとめました。
今回は、著者別・研究機関別・国別に論文数を見てみると、どんな特徴が出てくるか、見てみます。
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Topは、University of North Carpolina & WHU Otto Beisheim School of Managementの、Kellermanns, F.W.先生です。ファミリービジネス領域における、起業家的な側面について研究されています。
2008年に初めて採録されて以来、2020年末までに、29本年平均2.4本の論文に名を連ねています。
ランクインしている先生方と比べても、かなり高い数値です。
どうすればそんなにたくさん、論文を書き続けられるのでしょうか!?
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研究機関別でみると、
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Missippi State UniversityとドイツのWHUが、1・2位です。
Missippi State Universityが、ファミリービジネス研究が有名なのは知っていたのですが、ドイツのWHUも強いのですね。
以前、ドイツのファミリービジネス研究者のお話を聴いたことがあります。
国全体としてファミリービジネスのプレゼンスが高く、生産性も日本よりとても高かったデータを見せてもらった記憶があります。
職人を育てるマイスター制度もドイツ発祥ですしね。どの様な仕組み・システムでファミリービジネスの競争力が高まっているのか、改めて勉強してみたいところです。
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研究機関別でみると、各国のトップ機関がばらけてランクインしていましたが、
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国別でみると、米国で、圧倒的に研究が生み出されてます。
ただ、本領域は、国ごとの特異性も大きいので、2位以降は、ドイツ・カナダ・スペイン・イギリス・イタリアと、横並びでランクインしていたのも面白いですね!日本は残念ながら、Top20にはランクインしていませんでした。
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Bibliometrics(計量書誌学)の手法、難しいのでしょうが、とっても面白いですし、論文数や引用数と、著者・研究機関・国の掛け算で見てみると、誰・どこが研究をリードしているのかもわかって、研究を戦略的に進める上でも、示唆が多そうです!!
今度、経験者の先生に、ざっくばらんに大変さついてきいてみよっと(笑)
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