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テキスト(文章)の役割ってなんだ?

 人にものを伝える時に必要なテキストとはどんなものなのでしょうか?

 文章というのは人に「情報」を伝えるためのツールです(時に自分に伝えるためのメモ書きなどもありますが)
これはメモであったり、議事録であったり、記事であったり……。
これは現実にあったこと、目先の役に立つ情報を伝えることを優先する文章です。伝えたい内容がきちんと伝わらなければ、テキストとして役に立ちません。誤って伝わってしまえば、むしろ「害」にもなります。

 実は、もう一つ、感情を伝えるための文章というものもあります。
 詩や小説、エッセイなどがこれにあたります。また、世の中には「ライター」という職業があります。雑誌や、webなどの文章を書くことで収入を得る、テキストライティングのプロです。ここに新聞記者や雑誌記者も含めても良いでしょう。プロのライターは「正しい情報」を伝えるための技術を身につけていなければなりませんが、「個性」も必要になってくるケースもあります。商売である以上、他のライターと比較される宿命にありますので、「正しい情報」にプラスアルファの要素として「個性」や「面白さ」また「個人としての感情をのせる」ことがあります。これはプロのライターなりの「味付け」にあたります。詩や小説を書くのと同じように、文章に魅力を持たせる技術を持っているからこそプロライターは文章をお金に変えて食べていくことができるわけです。

 ただ、今回の講座はプロのライターを目指すためのものではありません。あくまで、そこに至るまでの第一段階。「情報を伝える」文章を書くための第一歩になります。これは、純粋に「技術」を学ぶだけで最低限のレベルをクリアできるはずです。
 社内メールや、挨拶メール、個人のブログなら「正確な情報」をわかりやすい文章にまとめることができれば全く問題ないはずです。実際、僕のような構成作家と二足のワラジでライター業務も行っているような二流のライター業務なら、技術だけで十分対応できますし、駆け出し時期であれば、それで金銭を得てもなんら恥じることはありません。
 文章をこれから書き始めてみようという人はこの第1段階を目指しましょう。文章の機能性を満たすことが、文章というツールを使うための最低条件です。
 繰り返しますが、ここに「才能」は必要ありません。「技術」です。学べば必ず書けるようになると保証します。

 テキストはツール(道具)である、ということは理解してもらえたでしょうか?ツールを使うということは、それはなんらかの目的があるということです。フライパンや圧力鍋は使うことが目的ではありません。料理(できれば、美味しい)を作ることが目的です。
テキストはさまざまな目的のために使われます。
 仕事上のメールであれば「ビジネスを進めるための情報を共有する」ことが目的になります。個人のブログであれば「新しい情報や体験を伝える」こと。レシピサイトなら「料理の知識を伝える」ことが目的になりますし、「読み物」としての文章であれば「楽しませること」が目的になったりもします。また、スポンサーありきのWeb上の文章であれば最終的には「サイトへのアクセス誘導」かもしれませんし、「商品やサービスへの関心度を高めること」かもしれません。
目的を常に意識してテキストを書く(ツールを使う)こと。これが一番重要だということは忘れないようにしましょう。こんなことを言えば、この講座自体の意義が問われてしまいますが、目的さえ果たせるなら、文章にするまでもなく、箇条書きやメモ書きでも構わないのです。

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