音楽科授業をアップデートする
◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。授業てらすさんの「磨け授業力」からの学びをアウトプット。ラストはまさかの音楽科です。講師の納見梢先生にもお伝えしたのですが、教員になって10年以上経ちますが音楽の授業をしたことがありません。もはやアップデートどころかスタートアップです。自分で教科を選んで学べる勉強会のメリットを最大限に生かしました。快く受け入れてくださった講師の先生に感謝。
1.打楽器の基本
もう一度言うが、音楽の授業をしたことがない。故に経験はゼロ。教育実習で1回だけやったかな程度。知識もゼロ。「そんなことも知らないのか」と思われた方はどうぞ読み飛ばしていただきたい。
当然どの教科にも言えることだが、それぞれの学年でどの程度学習が積み上げられているかが重要になってくる。今回は打楽器がテーマ。1年生では、4つの楽器をしっかり経験させることが大切だという。その4つとは、タンブリン、すず、カスタネット、トライアングル。今回のワークショップでは、1人1つ好きな楽器を用いて音楽づくりを行った。私が選んだのは、この4つの中の1つであるトライアングルだ。
このトライアングルひとつとっても知らないことだらけだった。まず持ち方。紐をつけるのだが、ぐるぐる巻きにして固定してはならないこと、長すぎのもよくないとのことだった。人差し指あるいは中指を通し、床に平行になるように持つ。紐が短いことで音を出した後にサッと握るとミュートができる。ちなみにトライアングルを叩く棒の名前をご存知だろうか。ビーターと言う。新しいことを知るのはとても楽しい。まさに子ども気分である。
さて、楽器は一旦わきに置いておいて、アイスブレイク「幸せなら手をたたこう」である。手をたたくことも立派なリズム遊びにつながる。リズムに合わせて手をたたくこと、これを「合いの手」という。1回の歌で何回合いの手が入るか?ちょっとした問いかけで音楽の視点がじわじわ広がっていくのがわかる。
メインの「リズムを重ねて音楽づくり」は中学年を対象にした題材。小物打楽器には、カスタネットやウッドブロック、クラベスなどの木製打楽器。すず、トライアングル、カウベル、ミニシンバルのような鉄製打楽器。タンブリンやボンゴのような皮製打楽器。その他にマラカスやヴィブラスラップなどが用意され、素材による音の響き違いなども視点に入れられるとよいことがわかった。
まずは4/4拍子のリズムで好きなリズムを考えてみる。「難しいなと思った人はタンタンタンウンでいいです」という先生の声で、まったく自信のない私は思わず安堵する。他の方のリズムを聞いて、「そういう叩き方もあるのか」と学びになる。①1人1人が考えたリズムを発表していく「リレー」②1人のリズムをみんなでやってみる「まねっこ」③それぞれが考えたリズムを同時にならす「重なり」の3つの手法を学び、やってみることに。
2.まとまりのある音楽
3人グループで、前述の①リレー②まねっこ③重なりを取り入れて30秒程度の音楽づくりを行って発表した。これがなかなか難しい。どの構成でいくのか?場面設定やテーマは?工夫できることは他にないか?思考をフル回転させていく。このとき教師は評価活動である。思考は基本見取り、知識についてはワークシートに書かせたり、口頭で言わせたりして言語化できているかを見ていく。
発表では、聴く側がどんな気付きがあったか伝えていく。その上で教師が価値づけていく。今回のように、グループで話し合い、熟考したものをまとまりのある音楽と言い、対照的なのが即興的なものである。
今回の学びは必ず糧になる。そう思えた時間だった。今回は打楽器だけだっかが、これに加えて音階のある楽器。歌唱。鑑賞。音楽科も幅広く、奥深い。そして何より「楽しい」と思える授業づくりはどの教科にも通底している大事な要素だ。