なぜ蜷川実花監督作品が苦手なのか考え直してみた
この文は4月29日公開の映画「xxxHOLIC」を鑑賞した直後に書いています。
私は映画をよく鑑賞します。2022年4月は10本の映画を映画館で鑑賞しました。
特にこれと言って苦手なジャンルはなく、面白いと思えれば、倫理的にアウトな作品でない限り概ね好意的に受け止めます。
そんな私ですが、「この監督だけは苦手」という監督がいます。
蜷川実花監督です。
主に写真家として活動していますが、たまに映像作品を手がけることもあり、映画監督も数本されています。
2007年の「さくらん」を先駆けに、
2012年の「ヘルタースケルター」
2019年の「Diner ダイナー」、「人間失格 太宰治と3人の女たち」
そして現在公開中の「xxxHOLIC」。
私はさくらん以外は見ているのだが、それらを通して
「なぜ蜷川実花作品が苦手なのか」
を述べ、最後にホリックを見た感想を書いていく。
まず最初に蜷川実花作品に共通している妙な点は
美男美女しか出てこない
シンプルに脚本が弱い
内容が薄いのに絵はバチバチしてる
この辺りだろう。毎回同じ。これらを合算すると、
「弱い脚本を隠すように顔面偏差値の高い役者を集めてぶん殴ってくる、美男美女の着せ替えと画面の派手さを楽しむ映画。」
となる。一つずつ紐解いていく。
1.美男美女しか出てこない
映画に限らず、ほとんどの作品から、
”顔の造形が美しい人を集めて煌びやかな背景の前に立たせて、ド派手な格好をさせて一枚の絵に収めたい、撮りたい”
という蜷川氏の欲望や願望がストレートに伝わってくる。
まあ見てて絵になるのはわからなくもないが、実際映画として見た時にリアリティが全くないように感じてしまう。
加えて、作品の制作やキャスティングなどに一人の人の思想が入りすぎるのも問題だと感じる。
ただ美男美女を撮りたいだけなのならばPVではいけないのだろうか…
2.シンプルに脚本が弱い
一番の問題である。私は原作作品は読んでいないことが多いが、毎回原作ファンの評判は悪い。
今回のホリックもオリジナルのキャラクターや大幅カット、キャラクターの解釈の大幅な相違などがTwitter上に多く投稿されている。
ダメな実写化あるある詰め込んだようだな。
3.内容薄いのに絵がバチバチしてる
個人的にこれが一番苦手である。
蜷川実花氏といえば、多くの色が使われている写真が有名だろう。
写真はもちろんの事、映画でもこの絵作りをする。セットにいろいろな色をふんだんに使ったり、色のついたライトを役者に当てたり。
つまり、絵作り先行の監督なのである。
このメッセージを、テーマを伝えたい、この作品を撮りたい、ではなく、
この絵をこの役者を使って撮りたい
↓
この作品なら…
↓
制作
なのだ。だから脚本も重要視していないから毎回激よわだし、いまいち構成がまとまっていないし、見た後に内容が何も残らないし、
結局何が言いたいのか分からないのである。
ホリックの感想
原作未読でしたが、つまらなかったです。絵はいい。でも流石に神木隆之介が高校生は無理がある。自分より10歳以上年上の彼が年下に見えないのである。
それで一回躓いたらあとは惰性。
弱い展開が続く続く。
今作も御多分にもれず、
内容がペラッペラな所に気づかせないために顔面偏差値高い人だけで固めて作った絵の良さでぶん殴ってくる系映画
でした。
最後に
私から蜷川実花氏に向けてのメッセージで示させてもらいます。
ただの愚痴をここまで見ていただきありがとうございました。
拝啓 蜷川実花様
穏やかな小春日和が続いております。
この度はあなたに伝えたいことがありまして一取らせていただいております。
それは、
映画じゃなくてPVではダメなのか
という事でございます。
ご考えくださいましたら幸いでございます。
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