カリクレイン事件②:方法の発明に係る特許権に関する「侵害の予防に必要な行為」(特100条2項)
「侵害の予防に必要な行為」(特100条2項)とは、特許発明の内容、現に行われ又は将来行われるおそれがある侵害行為の態様及び特許権者が行使する差止請求権の具体的内容等に照らし、差止請求権の行使を実効あらしめるものであって、かつ、それが差止請求権の実現のために必要な範囲内のものであることを要するものと解する。
(中略)
本件発明が方法の発明であり、侵害の行為が本件方法の使用行為であって、侵害差止請求としては本件方法の使用の差止めを請求することができるにとどまることに照らし、上告人医薬品の廃棄及び上告人製剤についての薬価基準収載申請の取下げは、差止請求権の実現のために必要な範囲を超えることは明らかである。
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