「好きが分からないわ」。
■「年金月額2万円」。
・最近のニュース(2024年3月20日付)、「教諭、校長等歴任約42年の社会保険納入で「年金月額2万円」、ベトナムの実情に沿う制度整備必須」。
・上述及び以下は年金受給者/あるベトナム人のデータだが、「社会保険料の納付期間が、国の給与制度及び会社の給与制度に従っていた期間があり社会保険機関はこれらの期間の平均値をベースに年金額を計算。社会保険料の納付基礎となる平均月給2万6900円、その75%の2万円が月額年金となり、加えて7.5年の余剰納付期間分として10万円の一時金支給」となった。
■「制度整備は労働者権利を念頭に」。
・しかし本人含め多くのベトナム人は、この金額で生活する事は難しく、また高齢の両親も養わなければならず、「長く納めるほど損をする」と漏らす。
・更に「社会保険制度は実情に合わせ変更されて然るべきだが、制度整備には労働者の権利を念頭に考慮し、社会保険料を長く納付した方がメリットがある仕組みにしなければならない」と指摘する。
■快適なオフィスに彼らの支えあり。
・余談、老後の生活を子供に依存するベトナム人は多く、定年年齢になっても仕事を続ける人々も多い。普段ベトナムの暮らしの中でオフィスビル、街中でもビル清掃を行い、建物の警備員として働く高齢の方々を良く見かける。
・今月末、私が働く会社に長年オフィス清掃を担当される高齢の女性が退職する。私はいつも快適にオフィスで仕事をさせてもらっていたのでその感謝をカタチで彼女に届けたい、と考えていた。
・今朝私は彼女に訊ねた「今月退職されると聞きました。私はとっても淋しくなります。何がお好きですか、好きなものを教えてください」。すると彼女は照れながら微笑み「私は好きなモノが分からないわ」と返された。ベトナム人は言いたい事をズバズバいう時もあるのだが、基本的には恥ずかしがり屋な人が多い。今週末彼女の笑顔を想像しながらプレゼント選定をする予定だ。