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ベトナムは「毎日が男性の日」。

◾️最近のベトナムNEWS(2023年10月13日付)、「『10月20日ベトナム女性の日』=『女性に感謝する日』として非常に大切な日であり、男性陣はプレゼントを忘れてはいけない」。
・ベトナムには女性の日が年に2回、『国際女性の日/3月8日』と『ベトナム女性の日/10月20日』が存在する。
・前者は1975年3月8日に『国連』が「女性への差別撤廃/地位向上」を掲げ定められた。
・後者は1930年10月20日に『ベトナム反帝婦人会』設立記念日としてベトナム共産党が祭日と定めた。

◾️バレンタインやクリスマスよりも大切な女性の日。
・バレンタイン、クリスマスよりも『女性の日』の方がより盛大に祝われ、買物、カフェ、お食事を楽しむベトナム人で街中が人熱だ。
・この日、ベトナムに暮らす男性は恋人、母親、祖母、姉妹、教師、会社等周りの女性にプレゼント(花束、バッグ、アクセサリー、香水等)するのが必須の習わしとなる。
・私のベトナム生活がスタートし初めての『女性の日』はいつも通り出社し、お客様対応をしていた。あるお客様から電話越しで「あっ、ところで今日は女性の日ですが当然プレゼントは用意されてますよね」と問われた。
・「いいえ、何にも用意していません」と返すと、「ええっダメですよ、今から事務所に伺いますから待っててください」とガチャリと切られた。私がベトナムビギナーということもあり、これは彼なりの気遣いだった。

◾️女性への花束は大変喜ばれ、その後仕事が円滑に流れる傾向にある。
・彼は迅速に事務所に現れ「いいですか、女性の日を軽く考えてたらダメです。会社のキーウーマンや女性メンバーに最低限花束をプレゼントするべき、もし無ければ彼女たちは機嫌を損ね、仕事が回らなくなる可能性もある。この住所の花屋に行き今すぐ用意した方が良い」とレクチャ頂き、次第に私は何かとんでもないミスを犯し始めているような気がして、弾けるようにポップコーンダッシュで会社を飛び出し花屋に走った。
・私は花束を「女性の日おめでとう、いつもありがとうございます」と会社のメンバーに渡すと、少女のように瞳をキラキラさせて嬉しそうに喜んでくれた。その後、ここでの暮らしを重ねる毎に私は『女性の日』の大切さを身に染みて知っていくのだった。
・それにしても年間を通して女性への気遣いや感謝を示すイベントはテト、バレンタイン、国際女性の日、中秋節、誕生日、ハローウィン、ベトナム女性の日、クリスマス等かなりあるのだ。
・私にはグチにしか聞こえなかったが、あるベトナム人男性は女性に問う、「女性のイベントばっかり。なぜ『男性の日』がないんだろう」と。彼女曰く「だってバイクの上で昼寝し、仲間とカフェしたり、将棋を楽しんだり、『毎日が男性の日』みたいなもんじゃない」と返され、何も言い返せず苦笑いする彼の微妙な表情を私は今でも忘れられない。

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