鬱の治しかた 2

私は母を喪くしてから
5年間鬱病だった。

あれから10年以上たったが、
ものすごく長い5年間だった。


正直辛かったこと以外は、あまり覚えていない。

メンタルクリニックの先生に
いつ治るんですか?とよく訊いていた。

先生の「必ず良くなりますから」と言う言葉を信じるしかなかった。


通っていたメンタルクリニックの先生は、患者の話しをよく聞いてくれるほうではなかったし、

後にも先にも唯一
私にアドバイスしてくれたことは

「環境を変えてください」


だったのだが、


引越しする気になれなかったし、
仕事する場所も変えることは出来なかった。

勇気のない私を、先生は何も言わずに見守ってくれた。

でも、早く治したかった。


それで、何をしたかと言うと


ピラティスのインストラクターになる勉強をはじめた。


その時、私は45歳。


私の年齢に男性の講師は少し驚いていた。(笑)

インストラクターになりたいと思っていなかったが、ピラティスが好きだった。


ピラティスは鬱病に効いた気がする。


それは、深呼吸だ。

口で吐き切ってから
鼻で吸い込む。

横隔膜を動かし続ける。

呼吸しながら、筋トレする。

それが功を奏したのかもしれないと今では思う。

だから、深呼吸は大切かもしれない。

特に息を吐くことに、意識を向けるのは大切だと思う。


もう一つは、よく噛むことだと思う。セロトニンが出る。


そんなことしか言えなくて、申し訳ないが、

鬱で苦しんでいる人を、なんだか
放っておけない。


病院に行き、よく寝て、よく深呼吸して、よく噛んで、よく歩く。


私は苦手だったが、出来ることならば、お笑いを見て、よく笑う。


こんな風に、


心の風邪は、地道に治すしかないのだろうか。






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