「赤穂ギャベおひろめ工房展のご案内」を、ご紹介。
僕が赤穂と関わり始めたのは、2008年に京都の文椿ビルヂング(三条烏丸西入ル)で開催された「幻の『赤穂緞通』展」からだ。
当時、地図をベースにしたフリーペーパーをつくる仕事をしており、その延長で関わるお店の企画やイベントをお手伝いすることがあって、文椿ビルヂングに入っている「椿ラボ京都」にて開催する展覧会をお手伝いしたという流れだったと思う。
文椿ビルヂングは大正9年に建てられた木造の洋館。三条通りには他にも希少な建築物がいくつか残っており、大正ロマンの名残りがジワッとにじみ出ている通り、京都の歴史の一端をなしているんだろう。
京都で赤穂緞通の展覧会を行うのはひとつの文脈もあって、緞通とはザクッと説明すると一畳サイズの絨毯のことで、明治から昭和初期にかけて発展した産業のひとつ。天皇陛下のお召し列車や高級料亭などでも使われたとされることから、多くの需要が京都でもあったとされる。今日でも祇園祭の期間中、鉾町にある旧家・老舗にて開催される屏風祭では畳の上に緞通を広げ、その上で屏風を立ててハレの舞台を作り、家宝となる美術品・調度品などを公開している。
過去の記録を巻き戻すと2007年に、赤穂緞通の生産地である兵庫県赤穂市御崎にリサーチを兼ねて訪問していた。今は人口5万人弱の自治体で、言わずと知れた「赤穂浪士」の舞台でもあるんだけれど、中心部から車で15分ほどで瀬戸内海が眼下に広がる御崎地区に到着する。瀬戸内海のやわらかい波音に合わせるように赤穂緞通の織り手の方からお話を伺っていたような…(記憶が良いようにアレンジもしてるだろうに♪)。
当時の仕事が解散となってから、僕は赤穂緞通の織り手の方のホームページや、展覧会などのポスターやDMなど、機会があるたびに声をかけていただいており、2018年の秋ごろから「赤穂ギャベ」の販促ツールを任せてもらっている。
それから1年後(いろいろあって、また後述するわ♪)。
赤穂ギャベの商品化の目処もたって、ようやく表向きにいろいろ動き出し始めたところです。まずは地元(赤穂市)の方に向けて、赤穂ギャベおひろめ工房展です。
赤穂緞通は産業としては途絶えていると解釈しているが、赤穂市の尽力もあって小規模ながらも緞通に魅了された織り手さんが、個々に工房を営み日々研鑽されている。
未来の担い手として研修生育成への取り組みも少しずつ動き出しております。
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― 綿糸でつくる手織りの椅子敷き ―
羊毛を使った手織りの絨毯ギャベは、遊牧民が日々の暮らしの中で実用品として使うために織られています。その広漠な草原や山岳地帯の光景はシルクロードを通して瀬戸内の海辺の開放感へと繋がります。今の暮らしに合うように、赤穂緞通で培われた技術に柔軟な発想を取り入れて、綿糸でつくる手織りの椅子敷きとして赤穂ギャベを開発しました。
本展では工房を開放し、主な商品である椅子敷きやインテリアにもなるミニギャベに加え、赤穂緞通をリメイクした小品の出品も予定しております。
開催日時:
2019年10月10日(木)〜16日(水)
10時〜17日
会場:
工房 毯なか(たんなか)
兵庫県赤穂市御崎47
アクセス:
JR播州赤穂駅からバスで約15分
ウエスト神姫バス(御崎・かんぽの宿行き)で「川口町東」下車 徒歩すぐ
駐車場は2台までは工房横におけるが、それ以上だと赤穂御崎無料駐車場をご利用いただき徒歩3分
お問い合わせ:
工房 毯なか(たんなか) Tel:0791-25-4003
https://www.ako-tannaka.com/
僕のnoteは自分自身の備忘録としての側面が強いですが、もしも誰かの役にたって、そのアクションの一つとしてサポートがあるなら、ただただ感謝です。