ハセ糸(綿糸10番手/12本合糸)
赤穂緞通はピーンと張った経糸に糸を結び付けて作っていく。結び方はダブルノット(ペルシャ結び/ノッティング)で、赤穂の言葉で結ぶことを「はせる」と呼ばれる。(漢字は「糸挟せ(いとはせ)」を充てられる。経糸に挟み込むような工程からそう呼ばれるようになったんだろうね...)
基本的には10番手の綿糸を24本ほど合糸したものを結ぶ。一般的な糸に見られる撚りを掛けた撚糸ではなく、合わせただけの糸(合糸)を軽く櫛でといでから経糸に結んでいく。ひと目ひと目結ぶごとに均等に揃えて、への字に曲がった腰折れ鋏で切り揃えてた上で、赤穂緞通の特徴である筋摘み、地摘み、仕上げ摘みと念入りな「摘み」が行われ細密な文様が描かれている。
ちなみに赤穂ギャベでは織り手や図案によっては多少の幅があるが、赤穂緞通のような摘み工程を極力少なくすることで、柔らかい印象を残している。
(幻の赤穂緞通より)
中東からシルクロードを通って伝承された絨毯の多くはウールを材料としている。赤穂緞通では主に「綿糸/コットン」を主材料とされており、付近一帯を示す播州地方(西脇市の播州織、加古川市の靴下など...)の主要産業のひとつとなっていた。初期の頃は、茶(タンニン染)、青(藍染)、白(生成り)の三色を中心に戦前は天然染料であったとされ、戦後は化学染料の導入で色糸が増えてきた。(Google Cultural Institute 赤穂緞通)
モノをつくるのは素材の供給が要だから
モノを作るには材料が必要になって、その綿糸の調達はまだ未知数のところもあるが、ようやく目処が付き始めてきたところだ。
糸の調達ができると合糸という工程に進む。一般的な製品では糸を合わせていく際に撚糸として加工されることが多く、合糸だけを行っていただくのは機械の設定を変えていただき別ラインでの作業となっている。ある程度のボリュームが見込める分は外部の協力業者に依頼するが、小ロットの場合は織り手にお願いしている。
そもそも色糸は原糸の状態や染料で風合いも異なることもあるので、織り手は実際の糸を見て、本数を微調整してから経糸に結んでいかれる。手織りの良さではあるが、色を調合してキャンバスに向かう絵描きの作業に近いんじゃないかと思っている。
織り手にとっては素材のひとつ、赤穂ギャベの取り組みとしては継続的な生産を行うための材料の確保としてハセ糸(綿糸10番手/12本合糸)を作って販売することにしている。
焦茶(こげちゃ) 100g(綿糸10番手/12本合糸)
灰紺(はいこん) 100g(綿糸10番手/12本合糸)
葡萄(ぶどう) 100g(綿糸10番手/12本合糸)
ぼちぼち追加していきまっす!
個人的な企みとしてはオーガニックコットンも手に入れたい。どこぞに良いご縁ありませんかね♪
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