妊活・不妊治療でのタイミングの取り方
こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
「タイミングの取り方」がよくわからない、という相談があります。
夫婦でタイミングをとる場合の注意
最も妊娠しやすいタイミングは排卵日の1~2日前とされています。
なぜかはわかりませんが、排卵日当日よりも高くなることが報告されています。
この報告では、排卵日1日後以降では妊娠はゼロ。排卵日でも妊娠はしますが、妊娠継続率が低くなります。妊娠継続率が高くなるのは排卵日の1日前と2日前がほぼ同じです。妊娠率を高めるためには「精子」が「卵子」を待ち構えている状態であることが良いと考えられています。
自分たちでできるだけ正確にタイミング取るために以下の方法を組み合わせて考えていきます。
基礎体温
基礎体温は卵巣でのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を反映します。排卵後は黄体からプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌され、このプロゲステロン(黄体ホルモン)に反応して体温が0.3~0.5度上昇します。
そのため、排卵前と排卵後では基礎体温が低温期と高温期の2相性を示します。
以前は基礎体温が低温から高温に移行する日が排卵日と考えられていましたが、必ずしもそうではないことがわかってきました。
① 基礎体温が上昇する2~3日前に排卵する
② 低温期の最終日に排卵する
③ 基礎体温があがってから排卵する
の3つのタイプがあります。
過去の報告では、②が半数以上と多いようです。
ある程度自分の傾向がわかれば良いのですが、基礎体温だけで排卵日を特定するのは困難です。
頸管粘液
排卵日近くになると、おりものが増え、指にとってみると10㎝以上も糸を引くようになります。この状態が3日以上続き、量が多くなった約2日後に排卵が起こり、排卵するとおりものの量が減ることが多いようです。
市販の排卵検査薬
エストロゲンの血中濃度が200~300pg/ml以上で2~3日間持続すると排卵のためのLHサージが起こります。LHサージの持続時間は約48時間、ピークの持続時間は約14時間で、血中LHサージの立ち上がりから30~36時間、血中LHサージのピークからは12〜18時間で排卵すると言われています(この時間は誤差があります)。
血中LHサージと尿中LHサージまでの時間的な誤差は数時間であるため、尿検査でLHサージを予測するのが市販の排卵検査薬です。
通常月経予定日の17日前から連日測定し最も発色した日を陽性と判断します。検査陽性から2日以内に排卵を認める確率は9割以上という報告があります。
月経周期が長い方や少し不規則な方は、陽性が出ないまま次の周期が来てしまうということもありますし、LHは排卵以外の時にも値が上昇することもあるので、LHサージの検査薬が万能というわけではありません。排卵日以外でも検査が陽性になってしまうことがあります。また、LHサージの時間が短いと朝と夕検査してもLHサージが検出できないこともあります。
排卵日の予測には基礎体温、頚管粘液の量・質の変化、排卵検査薬などを組み合わせて総合的に判断することが必要です。
もっと確実な方法
卵胞モニタリング
経腟超音波(エコー)検査で卵胞径を測定します。月経周期3日目の卵巣では直径2~5mm程の胞状卵胞が観察され、月経8日目には10mm程度まで大きくなります。1日に約2mmずつ卵胞は大きくなり、排卵前日には約18〜22mmまで大きくなります。
卵巣予備能や使用する薬剤によって排卵しやすい卵胞径が異なるのでその人に合わせた排卵日を予測します。
妊活・不妊治療を始めるにあたって、病院での基本的なスクリーニング検査で異常がなかった場合、排卵の時期に合わせて性行為のタイミングを調整しますが、病院でのタイミング療法の場合は、超音波(エコー)検査で卵胞の大きさを測定したりし、もし卵が大きくなりにくい、排卵のトラブルが起きやすいなどの場合は薬を使って確実に排卵させるため夫婦でタイミングをとるより正確です。
妊活を始めてなかなかうまくいかないと感じる場合は、基本的な検査を進めるとともに、漢方を取り入れるとうまくいくことも多いですので、ぜひ役立てていただければと思います。
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