テンパりやすい人におすすめしたい呼吸法(マインドフルネス)

相手のナイフよりも自分の呼吸に集中しなさい

といういきなりキャッチーな一言は上記はロシアの軍隊格闘技「システマ」での指導の際の一言です。(出典は以下書籍)

テンパりやすくて、しょうもない失敗をしがちな自分が嫌!
ハイプレッシャーの環境下でも平静な自分でいられるようにしたい。

そんな人におすすめできるのが、ここで紹介する呼吸法です。

僕自身、テンパって本来の実力を発揮できずに悔しい思いをしたことが何度もあり。心を平静に保つ手段として、瞑想やマインドフルネスを学び始めて、多少はマシになったことを実感しています。

【極意】テンパりそうでも平静でいる呼吸法

極意といっても実は、超簡単!

《極意》
自分がリラックスしているときの呼吸を体で覚えて起き、テンパった状況で再現することで体と心を強制的に平静モードにする

たったこれだけ!

【極意】の実践方法

なので実践しようと思ったら、まずやることは、
①Youtubeで瞑想の音楽でも流しながら落ち着いた状態で呼吸をしてその感覚を体で覚えておくこと

②その後、テンパりそうな状況・ハイプレッシャーな環境下に置かれたら前述の呼吸を思い出して「スーハー」「スーハー」を繰り返す

以上、それまで!
あとは実践さえすればその効果を実感できると思うのですが、、、、

とはいってもこれだけじゃあ納得できませんよね💦

ということで、なぜこんな簡単なことが有効なのかもう少しちゃんと説明します。

脳科学や禅・瞑想・マインドフルネスの観点から読み解くと、ちゃんとなぜこんな簡単なことが効果があるのか見えてきます。

なぜこんな呼吸法で効果があるのかその秘密

さてこんな呼吸法がなぜ効果をもつのか?その秘密は大きくわけて以下の2つです。

①テンパった状況下で呼吸に意識を向ける時点で状況の渦に飲まれることを防ぎ、視野狭窄に陥ることを防ぐ
※禅っぽくいうと「執着を手放す」

②意識よりもはるかに強い、無意識(生理作用)から強制的に心と体を平静モードに切り替える

呼吸に意識を向ける時点で状況の渦に飲まれることを防ぐ

まずもって、テンパった状況・ハイプレッシャーな環境では、目の前の問題しか見えなくなっている可能性が高く、視野狭窄に陥っていること多くあります。

そんな大変な状況でいったん、呼吸に意識を向けてみる!

これだけで、まず目の前の問題だけに囚われることから脱却することができたと言えます。
禅っぽくいうと「執着を手放す」、、解脱の道も近いかも

こうすることで、視野が広がり、現状打開策や問題の根本原因まで考える余裕が生まれやすくなります。

呼吸で強制的に心と体を平静モードに切り替える

これについては詳しく説明が必要だと思うので、脳科学も交えて説明していきましょう。

まず脳の進化の過程として大まかに3段階に分けて考えてみる。

  • 1つ目は、生理作用をコントロールする脳、いわゆる最も原始的な脳という意味で「魚の脳」と呼ぶことにする

  • 2つ目は、「快・不快」「好き・嫌い」を本能的に判定する脳これを「爬虫類の脳」と呼ぶことにする

  • 3つ目が人間が人間であるためのあれこれ考えるための脳、これを「理性の脳」と呼ぶことにする

こうすると、人間への支配力という意味では、
「魚の脳」 > 「爬虫類の脳」 > 「理性の脳」
という順で強くなる。

いくら理性で意識しても、心臓を止めたり、寒い環境で汗をかくことができないことを考えれば想像がつきやすいでしょう。

一説では、「爬虫類の脳」は「理性の脳」に対して34倍影響力が高いという研究結果もあるようです。
いくら理性で「痩せるべきだ!」と思ってもダイエットできないのはむしろ納得ですね(笑)

ちなみに脳科学やそれをどのように願望実現に結び付けていくかという点においては、以下の本に詳しく書かれています。

さて少し話が逸れました、意識(理性)でいくらコントロールしようとしてもほとんど生理作用に影響を与えることができないのが当然ですが、一部例外もよくよく考えてみると見つからないでしょうか?

・・・そう!
息(呼吸)は意識(理性)で影響を与えることができる生理作用です。

そして、

「人間は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」

という格言にも象徴されるように人間は必ず、自分の行動に影響を受けます。

そのため、

■リラックスした時の呼吸を再現する
 ↓↓↓
■「理性の脳」を超えて「魚の脳」「爬虫類の脳」が今自分は、落ち着いているのだと勘違いを始める
 ↓↓↓
■心と体が強制的に平静モードになる

平静になるとは逆に、グレイシー柔術の「火の呼吸」なんかは、激しい呼吸をすることでこれまた強制的に体を戦闘に適した状況にもっていく呼吸法だとも言えるでしょう。
※「鬼滅の刃」の各種呼吸法についてはわかりませんので悪しからず(笑)

話を戻して、平静さを保てたことで良い人間関係を築けた具体例をGoogleのエンジニアが書いたマインドフルネス本から引用しておきます。

ある日、義母が私の子供のベビーカーの車輪のロックをかけ忘れ、坂道をベビーカーが滑り落ちてしまった。幸い止まっていた車に当たって止まり、大事にはいたらなかった。
しかし私は、瞬間怒りを感じて、義母にひどい言葉を投げつけてしまいそうになった。

ここで最近学んでいるマインドフルネスを活用する機会だと思い、鼻の内側の皮膚に意識を集中させ、呼吸を行い、呼吸に意識を向けるようにした。

すると、視野が広がり、義母自身どれだけロックをかけ忘れて後悔しているかということまで想像することができ、思いやる言葉をかけることができた。

一部抜粋・要約:「サーチ・インサイド・ユアセルフ」より

なかなか素敵なお話ですね!

ちなみに、刺激に【反応】するだけでは動物と一緒ですが、刺激に【対応】できるようになってこそ成熟した人間と言える。

禅ではこの刺激を感じてから、【反応】を一旦脇に置き、【対応】するまでの間隔をどんどん、長~くすることも目的にひとつのようです。

なんだんかメタ認知にも通じるお話ですね。

最後に

もし興味をもって呼吸法を実践しようと思ったら、以下の本がいいと思います。

ちなみに、著者の天外伺朗さんはソニーの元役員で、ワークステーションやCD-ROM、そしてAIBOの開発にも携わった方です。

本の内容自体は初心者向けではないのですが、瞑想のためのCDがついていたり、発展的な内容が書かれています。

呼吸法・瞑想・マインドフルネスは、万能のものではありません。
とはいえこのストレス社会を生き抜く上で、かじっておいて損のないスキル(?)だと思います。

よろしければ今日から「スーハー」「スーハー」実践してみてください(笑)

※当記事は多数の書籍と自己体験に基づいておりますが、あくまでも【すいもん】の独断と偏見であることをご了承ください。
また、当記事では簡略化のため、呼吸法・瞑想・マインドフルネスをあえて同一のものとして扱っています。


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