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荷詩樹家のこと(3)

荷詩樹家のことを応援してくれる人が日に日に増え、そろそろ「荷詩樹家とは何をしているところなのか」をお伝えしていきたいな、と思い新シリーズをスタートしました。

  1. 場所としての荷詩樹家 

  2. 空間としての荷詩樹家

  3. お店としての荷詩樹家 ←今日ココ

  4. 概念としての荷詩樹家

  5. 縁としての荷詩樹家


お店としての荷詩樹家

荷詩樹家は、人生で「いつかやってみたいな〜」と思いながらも、まだ叶えていないことを実際にやってみる場所。「やってみたいこと」が店とは全く限らないのだけど、今のところはお店が2つ動いているのでご紹介します。


イノシカ珈琲

イノシカ珈琲は、世界各国のスペシャリティコーヒーを扱うコーヒースタンドです。店主はめぐもんと言いまして、なんと言いますか、不思議な吸引力をもった人です。似ている人があまり思い当たらない。沖縄県は座間見村という、珊瑚の楽園的な離島の出身です。めぐもんの笑顔は、場をほわっと幸せにする力があります。

コーヒーと、コーヒーのある時間が大好きなめぐもんですが、実は飲めるようになったのはここ10年くらい。香りは大好きなのに、飲むとだめだ、というのを繰り返していたそうです。飲めるようになったきっかけは、ぜひ店舗で聞いてみてください。のんびり話すのが大好きな店主です。

構想し始めてからすでに6年くらい経っているイノシカ珈琲。店舗のペンキ塗りや、タイル貼りもめぐもんを中心にみんなでコツコツ、わいわい進めてきました。時間をかけて、一個ずつ向き合ってきたからこそ、とてもいい心の状態でオープンできたのではないかと思います。

池田に美味しいドリンクが飲める場所ができて心から歓喜。これからフードやデザートのメニューも増えていくので、楽しみにしていてください。めぐもんのご飯、とっても美味しいよ。

インスタはこちら


青稲舎


続いては、6月にオープン予定の青稲舎(せいとうしゃ)です。
うつわと、デザインや機能のよい生活雑貨=生活工藝品を扱うセレクトショップです。店主は、萩麻(しゅうま)と言います。

萩麻との出会いは2020年2月のインドです。やや特殊な出会い。
これまたいい意味で形容し難い存在感があって、みんなに愛されている人です。先に述べたイノシカ珈琲のめぐもんもそうですが、社会の物差しとかで測られたらわかりづらいけど、存在自体が突出した魅力だなと思う人です。そしてやさしい。

青稲舎は、萩麻のおじいさまが営んでいた印刷会社「青稲」からお名前を拝しています。池田の田園風景にも、荷詩樹家のコンセプト「継承」にもぴったりです。おじいちゃん喜んでくれてるかな。

現在は店舗の工事&DIY中。オープンに向けて動いています。一緒に店舗作りをしてみたい方、募集していますのでこちらの記事をぜひご覧ください○

すてきな生活雑貨・テーブルウエア・お洋服などが並ぶ予定です。
わたしも楽しみ。



準備中のプロジェクト

他にも、東御の農家さんたちとの美味しいお野菜・フルーツソース、ジャムのプロジェクトや、量り売りの八百屋さん、コワーキング&お昼寝スペースなど、限られた時間と予算のなかで荷詩樹家はちょっとずつ進んできています。

イノシカ珈琲も、オープンはしましたが、お庭やテラス席の整備など、これからまだまだすてきな空間になっていきますので、変化をともに楽しんでいただけたら嬉しいです○


お店=プロジェクトではない

さんざんお店の話をしてきた今回ですが、「荷詩樹家≠お店」ということをしかとお伝えせねばなりません。今日ご紹介した二人は「やってみたいな〜」と思ったことが、たまたまお店だっただけなのです。

たまに荷詩樹家にきて、お茶していくのがプロジェクトの人もいるし、
DIYerとして風のように現れては何かを作り帰っていく人もいるし、
遠くからおやつやお野菜を送ってくれる人も、SNSにいつもいいねを押してくれる人も、さまざまです。

一人じゃやり方がわからないけど、一人じゃ腰が重いけど、一人じゃ少し不安だけど、荷詩樹家を通じて何かやってみよう、誰かを応援してみよう、と思ってもらえたらそれで十分だし、自信を持ってあなたのプロジェクトだと思います。

わたしにとってのプロジェクト

「じゃあにしくぼさん/さえちゃんにとってのプロジェクトは何なんですか?」という質問を、とくに初対面の方にされることが多いです。

わたしにとってのプロジェクトは、「人と一緒に過ごすこと」です。
きっと同士も少なくはないと思いますが、わたしは一人の時間がないと本当に文字通り発狂してしまうタイプの人間です。「一人になりたい…!」と言って泣いたこともあります。

24,5歳ころに統合失調症で1年半くらい社会復帰ができなかったことがありまして(もう記憶も曖昧)、そのときは心底人が怖くなってしまいました。4年ほど海の近くで引きこもり、人と何かを楽しめるようになるまでとっても時間がかかりました。

その時も変わらず愛情を注ぎ続けてくれて、全部を受け入れてくれた友人たち(そのうちの一人がめぐもん)のおかげで、どうにか30代になることができました。

元気になった今も、一人だけの時間は必要だし、人と一緒に何かをやるのは難しいなー、大変だなー、向いてないなーと思うこともあります。現在進行形でめげそうな時もあります笑

でもそれ以上に、自分にない才能をもった人たちとの暮らしや創作は未知の面白さと可能性があって、刺激的で大好きなのも事実。そういう毎日を過ごすこと自体が、わたしにとってのチャレンジであり、人生をかけた大きなプロジェクトのひとつです。

今日ご紹介した二人をはじめ、荷詩樹家で一緒にご飯を食べて幸せだな、と思える友人たちと出会えていることが、心を病んでいた頃の自分からすれば、すでに大成功の大ハッピーエンドなのだと思います。


人生の先輩方へお願い



わたしも30代になり、20代だった頃の繊細で脆い心は少し鈍感に、少しがさつになってきました。生きやすくもなってきました。

あの頃の明日死にたい気持ちも、何者にもなれなくて焦る気持ち分かるし、おっちゃんおばちゃんたちが人生笑い飛ばして楽しく強く生きている気持ちも分かってきています。

いま、その間のちょうどいいところにいるのが自分なのだと思っています。わたしが30代後半になったら、40代になったら、この役目はできないと思う。

まだ自分がやりたいことすらもわからない、自分がなんなのかわからなくて焦る気持ち、才能・夢はあるけど良い支援者に出会えていない、資金が足りない、うまくコミュニケーションができない、まだ世の中に見つかっていない、そんな人たちに、荷詩樹家を通してご支援をいただけたら嬉しいです。

このシリーズが書き終わる4月末頃には、荷詩樹家の視察や、資金援助の体制、技術を教えていただく場も整えていきます。「継承」がテーマの荷詩樹家なので、みなさんが人生で汗水垂らして体得してきたこと、このまま自分だけで抱えていてはもったいないぞと思っていること、ぜひ分かち合っていただけたら幸いです。わたしたちが次の時代に繋いでいきます。


その(4)はこちら


荷詩樹家への旅の計画はこちらから↓

https://www.google.com/maps?ll=36.41709,137.878521&z=16&t=m&hl=ja&gl=JP&mapclient=embed&cid=8988748149315874217


●荷詩樹家
Web https://ikeda-nishikiya.com/ 
Instagram https://www.instagram.com/ikeda.nishikiya/


にしくぼあの頃
22歳で独立してから10年分のFacebook投稿をまとめたマガジン

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