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コンプリボドゲ【COUPERくぺ】デザイナーズノート

COUPER(くぺ) は、シンプルに紙の特性を生かした読み合いのゲームです。
そんなCOUPERを僕がどんな気持ちで作ったのかを書き残しておきます。


コンセプトを考える

コンプリボドゲのコンペが開催されました。
Xで見かけて気になっていたのですが、何となくスルーしていました。
が、募集期間が延長されたのをみて、何故かやる気になりました。
ということで、この短期間で1本ゲームを作ってみることにしました。

このコンペの判断基準はこちら

  • ゲームシステムの面白さ

  • デザインとして美しさ

  • 紙ならではの特性

あと、紙1枚で、ハサミ、ダイス、えんぴつをひとり5個まで使っていいという制約がありました。
さて、どういうアプローチで行こうかと考えた時、紙らしさを生かすために「切る」「折る」を中心にするのがいいかなとか、コンビニでプリントするくらいの気軽でシンプルなゲームがいいだろうと思いました。で、見た目も美しい。
ということで、今回のコンセプトは

「切る折るかわいい」

をコンセプトにしました。
かわいいって言うのは、ルールもシンプルって言う意味もこめて。

ゲームシステムを考える

Ver1

とりあえあず、折ってから切るゲームにすればいいんじゃないか?
と雑に考えてこんなゲームを考えました。

こちらにも書いた通り、やってみると全く面白くありませんでした。
方向を変える必要があるなと。
もうちょっと整理する必要があるなと思ったので、矩形にしてみました。
で、順番に切って、切り落とした紙が点数になる。
そんなシステム。

で、できあがったのがこちら。

Ver2

普通にゲームになるなと。
ちなみに右下にある、内側を切っていいルールは、これがないとすぐ詰んじゃうので追加しましたが、コラム的なものだと思って読み飛ばされてしまいました。
慣れてきたら好きに折るっていうのはリプレイ性を高めるために加えました。
そもそも、ルールがテキストだとわかりにくいので、絵を中心に説明することにしました。
ルールの COUPER は、切るという単語をいろんな言語で調べて一番語感がかわいいと思ったものを採用しました。
十字などの模様は点数を表していたのですが微妙すぎました。

各点数のバランスは、4点×4つ、2点×8つ、1点×16つ、‐4点×6つです。
全部合計すると24点です。10点で勝ちなので、この点数なら必ず決着がつくというバランスになっています。

Ver3

さて、ルールをわかりやすく図示することにしました。
折ったら3重になるところを削除してルールを書く場所を増やしたり。
その流れで好きに折るのではなく、マスを自分で追加するルールをオプションで追加しました。コンポーネントとしてえんぴつが必要になってしまうのは心苦しかったのですが…。
ま、リプレイ性もちょっと考慮できていいのかなと。
点数を◆で表現して見た目もよりかわいくなったと思います。
4点マスがぶっ壊れてるんじゃ?みたいな話もあったのですが、見た目がこっちの方がかわいいのでコンセプトに従って残しました。最終的には、残した方が面白いとなったのでよかったかなと。

でも、やっぱりリプレイ性が乏しい、真ん中切るのがわかりにくいし難しいしウラが見えちゃうしなどの問題点がありました。

完成版

これらを全部解決しつついろいろ調整したのが完成版です。
そう、全部解決できたのです。よかった。
リプレイ性もありつつ、新しい方向性の楽しみもあり、こまかな配慮も随所にいれられて、完成度が高いゲームにはなったかなと思います。
あとは、このおもしろさがどこまで受け入れられるかです。
が、プリントしたものを売るという性質上完成版をここに上げるのはやめときます。
一次審査に通過すれば販売され、そうでなければどこかで公開するような運びになるかなと思います。

さてはて、どんな結果となるか楽しみです。

結果

1次で落選!
ということで、ここに完成版を置いて供養します。
白黒でも遊べますので、気軽に遊んでください。


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