読書前感想文①

本を読む前に買った理由を書くという「読書前感想文」なるハッシュタグを見つけて、なんとなくこれは面白そうだと思って参加することにした。ゆるさがいいですね。

伊集院静 白秋

パソコンからAmazonリンク貼るのが面倒だったのでこれで。家にWi-Fiないとこういう時に困るな。
伊集院静さんの著作は読んだことがなく、これをBOOKOFFで見つけた日に3冊ほど書いました。もともと石川淳と高見順が好きなのですがたまたま彼らが無頼派というグループに分けられていたことを知り、今も生きている人で無頼派と呼ばれる人を探したら伊集院さんが出てきました。1月末に倒れられたそうで、またペンが握れることを祈るばかりです。

加藤周一 著作集(1)文学の擁護

20巻以上ある加藤周一著作集の第1巻。Amazonの中古だと3000円以上するので渋っていたのですがBOOKOFFで500円で見つけました。
日本文化における時間と空間という本を読んでファンになってから文庫本はいくつも手に入れたのに、なんだかんだまとまったものが欲しくなってしまうのは人の性というか…。どの著書も鋭い観察とわからないことをわからないという率直さが同居しているので読んでて心地いいです。常に時代の傍観者だったという批判を目にしたことがありますが、9条を守る会での活動や原爆調査団の一員としての働きなどその時代ならではの活動に大きく関わっている点では積極的な実践者でもあったと思います。(その辺りは羊の歌に詳しいです)

高浜虚子 風流懺法

高浜虚子が好きだ。家族を助けることに時間を割き、それが終わっていざ自らの手で小説をやってみようとすれば病気のため満足にすることができず、正岡子規に私の後の俳句はお前が継げと言われてそんなことはやらないと言って拒絶し、俳句の道はお前に任せたと思っていた親友河東碧梧桐が変な方向に進むのでなんやかんやで俳句に戻ることになった、流されるままに、しかし偽の誰かになるでもなく、いつでも「虚子で押し通した」高浜虚子。「俳句には俳句の分があるのだから大きなことがやりたいなら大きい地平に出てやればいい、俳句をこねくり周りて新しいことをした気になっているのはあまりに野心がない」と言ったその言葉の向こうには、強い気持ちを込めながら語りかける虚子の、諭すような穏やかな目が見えるような気がする。
これは虚子が取り組んだ写生文と言われるものを三篇組んだ冊子。昔のものなので読みづらい。漢字も違うし。でもちょっとずつ読む中で虚子の眼がどのように世界を見ていたかがわかってくる気がするんだなぁ。

他の人も言ってたけど確かにハードルが低くて書きやすい。積読本にもう一度気づく機会にもなって蔵書整理に効くかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?