#37 小さな改善の提案をしました
今日は一つ、事務所内で小さなプレゼンをしました。慣例になっていた通達文書を、今の時代に合わせて簡略化しようというものです。
具体的には、次のような内容です。
調査業務や工事監督を担当する職員を文書で通達するのですが、この文書は個人宛に作成されています。つまり、担当職員が5人いたら5人分の文書を作っていたのです。名前以外はすべて同じです。これを、担当職員全員宛にして、1枚にしまおうというのが提案の内容です。
経緯を調べると、個人宛に作っていたのは、昔の名残のようです。昔は、個人宛の通達文書に割印をして、そこそこ重みのある文書になっていたようです。しかし、行政改革の一環で印鑑の省略が広まり、通達文書の印鑑が不要になりました。
にもかかわらず、調査業務や工事監督の担当者の通達は個人宛に作るのが続いていました。
わざわざ個人宛に作ることで、エクセルのシートが複数にまたがり、
①それぞれのシートで内容が正しく転写されているか確認する手間が発生する。
②個別に PDF に印刷する手間が発生する。
要らない手間がいくつも発生しています。
これをやめようと提案しました。
担当者全員宛の文書にし、1枚で済ましてしまえば、エクセルのシートは一つで済み、転写がなされているか確認する手間は発生しません。PDF の個別印刷も不要です。
結果的に、担当者になった職員に文書が届くという成果のアウトプットは変わりません。いいことしかないのです。
プレゼンをしたところ、反対意見は一つもありませんでした。実は、みんな「これ、必要なのか?」と疑問に思いながらも、慣例的にやっているものであるので、改善の余地がないと思い込んでいたのかもしれません。
過去の慣例に基づいて仕事をしている場合、「なぜそれが必要なのか」を考えず、思考停止に陥りがちです。業務改善では「成果は何か?」「なぜそのプロセスが必要なのか?」と疑問に持つことが重要と思います。
それならば、慣例化した作業ほど改善の余地があるはずです。もっと変えられることがあるはずです。
今回のような担当者の通知は、数で言えば年間10件ほどかもしれません。ですが、この改善により1時間でも2時間でも労働時間の短縮ができるのであれば、それに越したことありません。
今日のプレゼンは高々3分の話でしたが、「是非やらせて欲しい」と手をあげました。プレゼン終わりには、「こういう小さな改善を積み重ねていこう」と事務所に呼びかけました。
聞いていた所長の表情を見ると、にこやかに頷いてくれていました。
誰かがやるのを待つのではなく、自分で風を起こす。変えていこうと訴えかける。僕の熱意が少しでも周りに伝播し、事務所全体の雰囲気が良くなっていってほしい。そのために僕ができることがあるならば、率先して何でもやってやろう。そう思えた1日でした。