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【読書ノート】小さな経済圏を考えるために読んだ本

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競い合わない生活や人間関係を問い直す

1年前に、新事業/RINNEのありかたを考えるために読んだ4冊。
別の所にまとめていたけれど、最近、東京にこだわらず地方都市での暮らしのあり方や、小さなコミュニティでの循環型社会を考えるときに話題にすることが増えたのでこちらにも書いておきます。

- ゆっくり、いそげ~カフェからはじめる人を手段化しない経済
- 人が集まるつなぎ場の作り方-都市型茶室「6次元」の発想とは
- 「小商い」で自由にくらす~房総いすみのDIYな働き方
- 月3万円ビジネス~非電化・ローカル化・分かち合い

これらは読んでみると単なるコミュニティ構築のノウハウ本でなく、4冊とも資本主義経済から離れて価値を問い直している。その試行錯誤がギュッと詰まった本であるということ。それらはすべて、生産性、消費、効率、流行の逆をいく。直ぐに儲かる仕事ではないけれど、「これは人を幸せにする」という覚悟をつきとおしブレていない。ゼロサムゲームでない、共有する、共感する、支援する。

これまでの社会構造として、資本主義システムのなかで売上や利益目的に、利用し合う関係や、何かを安く手早く得ようとする消費者意識があった。
マーケティングもその消費者意識を刺激するものがあふれている。
その様な構造はTaker(自分の利益を得ることを優先する)を増やす。

著書の多くは広い世界を見つめ、世界はすべてつながっているとわかったことであらためて目の前の人を大切にすることが金銭的な豊かさよりも、幸せな価値を生み出すことに気がつく。単なるお人よしではなく、仲間の支援をすることが、新たな経済圏をつくると確信している。

これまでのビジネスからすると、異端かもしれないけれど私たちがほんとうに必要とするノードを創るのは今だからできると教えてくれます。

①[ゆっくり、いそげ~カフェからはじめる人を手段化しない経済] – 2015/3/21 影山知明 著

ミュージックセキュリティーズ の取締役も兼任されている景山さん。コンサルティングファームやベンチャーキャピタルで働いた経験を持ちながら、資本主義のシステムから離れ、愛すべき地元カフェを経営する実践本。4冊の中で一番読みやすく、仮説-実践-考察が整理されている。ここで著者が言っているのは 「お金の為に働く(経済)を辞める=お金以外の価値の大事さを見直す」そうすれば、実はいままでそれを目的として失ってきた豊かさ、また経済も含めて見直せるんじゃないか と。この本はその証明をするためのトライアンドエラーが書かれている。わかったポイントをいくつか。

■  「不特定多数」でなく「特定多数」に届ける
- 互いの顔の見える関係、複雑な情報のやり取りが可能な「特定多数」。それはチェーン店の3倍の価格のコーヒーに価値をみいだしてくれる。お客と物理的に顔の見える関係を築けることが大きな強み。

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■ 「贈る仕事」の流通量が増えていくことが経済成長
- 価値をみいだしてくれる「受け手」のあることが「贈り手」を育てる。
他にはまだそれを「いい」と言ってる人はいないけれど自分はそれを「いい」と思うと言ってくれる人が溢れた街があったとしたら?
きっとそこにはたくさんの「贈り手」がいるはず。

- 何かを消費しよう、得ようという人格「消費者的人格」は、安く手早く何かを得ようとする。クーポンなどは消費人格を刺激する。目的達成しない場合、彼らは不満を感じ、クレーマーになる。一つ一つを大事にする「贈る仕事」から「受贈的人格(受け手)」は、より良い価値を受け取った際(金銭的なものに限らない)、健全な負債感(=良い思い出や恩のようなモノ?)を感じる。この集積が財務諸表にのらない看板価値をつくる。

- 例えば日本はチップが流行らないが、チップを払うことで「健全な負債」を清算してしまう=リピーターにならない文化がある。 価値を清算しない、不等価「健全な負債を受け手が感じる」にすることで、次なる交換を呼び込み、継続するビジネスになる。

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「投下資本×時間」を目的とする。
- ビジネスでは従来「成果=利益÷(投下資本×時間)」と捉え、利益を最大化して成果を得ることが目的化してきた。
その資本主義システムによって、はじめは利他的な背景からスタートした起業家は気がつくと「売上・利益の成長」に向けて動くようになってしまう。このとき、「個人」として「そうしたい」と思っている関係者はいない。個人の意思や主観は副次的なところへ追いやられ、いつの間にか成果を生み出す力学=システムの奴隷になっている。ここで「投下資本×時間」を目的とする。お金と時間を見つめなおし存在を傾けた手間ひまかかった仕事をちゃんとする。想いの詰まった「贈る」ことを仕事の目的とする。
- 本のタイトル「ゆっくり、いそげ」はビジネスとスローの間、研鑽したうえでのひとつひとつに全力をかけること。

■ 
支援し合う関係性に基づく組織へ
- 会社は一人一人のメンバーを利用するのではなくそれぞれの人生であり、そこに根をもった一つ一つの自発性を支援する。それはボランティア三原則「自発性、公共性、無償性(動機の無償性)」に当てはまる。

②[人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは]– 2013/10/24 ナカムラクニオ著

著者のナカムラクニオさんは、TV制作のディレクターとして活躍した後、2008年、荻窪にブックカフェ「6次元」を設立。美術、本、旅などをキーワードにしたイベント型の「つなぎ場」として話題になる。特にノーベル文学賞受賞結果を待つ村上春樹ファンがこの「6次元」に集まったり(ニュース番組で中継されたりなども)、「ふなっしー」の初トークイベント、新しい作家の発掘、美術館や出版社とコラボしたトークイベントなども数多く企画されていて業界注目の場所としてコアなファンが集うことで有名になった。現在はカフェ営業をしておらず、イベントのみの様子。

不思議な本で、いい意味ですごく他力本願が漂っている。偶然の来客の持ち込み企画が着火点になり人が集う様子が書かれている。なんと4年で、このカフェで出会って結婚したカップルが15組。親密なつながりを醸す場なんだと感じる。なぜ、感度の高い人達が不思議なブックカフェに集まったのか。読んでみていくつか気になった特徴。

■ 
どこでも買えない価値を感じられる「一期一会」の場
著者は死ぬまでにやりたいことを考えたとき「古本+カフェ+ギャラリー」3つが重なる大人の秘密基地をつくろうと考えた。誰もができることであれば自分はやらないでいいと思った。「もしかして次に来た時には、もうここにはないんじゃないか」と感じさせる。どこでも買えない価値を感じられる「一期一会」場づくり。

■ 1人は好き、独りは嫌い
珈琲の無いカフェのイベント「断食カフェ」をやったら、お客さんが続々やってきた。満月の夜、ろうそくの光の下、終電を過ぎても誰も帰らないほど何もない空間でのおしゃべりが盛り上がった。

■ リノベーションは場の記憶をつなぐ装置
部屋はそこに住む人の脳の延長。空間の記憶、生活の記憶を残した場は時代をつぎはぎしたような魅力を感じる。「昭和遺産」を守るように、ジャズバーだった場所を大切に改装した。

■ カフェは自己消滅装置
自分が誰でもない誰かになれる場所。カフェは珈琲を飲むためじゃなくて、時間という液体を飲む場所。
一人で自宅でいると、自己と対面してしまうけれど、カフェは、自分が雑音に打ち消されて透明な存在になれる。

■ 場の想定家になる
「イイネ」って想う瞬間をところどころにちりばめて、お客さんが自分で編集できる状態をつくっておくことが大切。

■ コミュニティは夜つくられる
著者が最初に始めたわけではないのに、いつの間にかカフェの名物になった「〇〇ナイト」。
誰にもまねにできないニッチなイベントを当事者が企画し「村祭り」的にイベントが立ち上がり、そこにいる人たちの存在証明になる。潜在的な「コミュニティ」を掘り起こしている。

③[「小商い」で自由にくらす (房総いすみのDIYな働き方)]– 2017/1/20 磯木 淳寛 著

著書の磯木淳寛さんはオイシックスのライターや企画職を経て独立。2013年に千葉県いすみ市へ移住し、現在はフリーライター・編集者。地域×情報デザイン×教育の分野で活動し、いすみ以外でも各地のローカルメディアの編集・制作に関わっている。この本は「いすみ市のまわりって面白い人が増えているんですよね?」と聞かれたことがきっかけ。その時「小商い」がにわかに噂になっていて、副業や趣味のニュアンスが強かったけれど、房総いすみ地域では「小商い」を生活の中心に据えて暮らしてる事実を伝えたくて執筆するに至ったそう。

この本で取り上げる「小商い」は「DIY」「Face to Face」「Local」、 「思いを優先させたものづくりを身の丈サイズで行い、顔の見えるお客さんに商品を直接手渡し、地域の小さな経済圏を活発にしていく」 商いのこと。

■ 千葉、房総半島の東側いすみエリア

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(写真上)公募で社長に就任した鳥塚亮さんが万年赤字のローカル線「いすみ鉄道」を全国から注目される鉄道に復活させた。万人に「乗りに来なくてもいいです」というスタイル。ただ、鉄道オタクで「ふる里の列車のある風景を守る」こと。本当に価値がわかる人だけにメッセージを発信した。

「房総いすみ地域」とは一般的な行政区分を示すものでなく、千葉県・房総半島の南東部にある、いすみ市とその周辺の大多喜町、茂原市などの市町村を指すエリアのこと。南北の里山にまたがる平野地域のあちこちで開かれる「マーケット」は車移動に便利。また店舗を持たずにマーケット出店だけで商いをしている人もいれば、店舗営業と並行してマーケット出店を行う人もいる。そしてお客さんの大半は、房総いすみ地域と、遠くても県庁所在地の千葉市あたりから車できてくれる。地域の大半が農村漁村で人口密度は低いものの、車文化が根付いているから域内の人口は20万人程度の緩やかな密度になっている。

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■ いすみの面白い人たち
ブラウンズフィールドのオーナー・中島デコさんは今のいすみ文化の起源みたいな人。
タルマーリー渡邉 格さんと麻里子さんは天然酵母と共に生活スタイルを抜本的に見直したパン屋。
東京アーバンパーマカルチャーを主宰するソーヤー海さんは、パーマカルチャーのムーブメントを作る人。
greenz.jp編集長の鈴木菜央さんは、いすみ2拠点移住のトップバッター。
東京R不動産のディレクター馬場正尊さんはこの千葉房総エリアの不動産価値を高めた。
mitosaya薬草園蒸留所 江口宏志さんは、ジンの醸造をスタート、新しい生活文化をクリエイションできるリーダー。
GRAND ROYAL greenの井上隆太郎さん、はエッジが効いた東京のレストランにエディブルフラワーをおろしている人

■ Brown's Field(ブラウンズフィールド)
ブラウンズフィールドはいすみを代表する好きを大事にする自由な生き方発祥地。写真家エバレット・ブラウンさんと料理研究家中島デコさんが自然に囲まれた暮らしをするために1999年に東京から転居し、オーガニック農園を創った場所。移住した当初は、カフェも宿泊施設もつくる予定はなかったそう。しかし、マクロビオテック料理研究家としての仕事を続けるうちに、デコさんの活動に興味をもって訪ねてくる人が増え、当時受け入れていたWWOOFer(ウーファー)たちとともにカフェを始め、次第に宿泊のほかにイベントなどをおこなう場所となりました。

WWOOF:World-Wide Opportunities on Organic Farms
農業体験と交流のNGO。1971年にロンドンで設立され、15年現在、国際的なウーフの組織がある国の数は60ヶ国。1994年に日本でも活動を開始した。ウーフにおいて手伝いをする側の人々はウーファー(WWOOFer)と呼ばれる。ブラウンズフィールドは日本でいち早くこの仕組みを取り入れた。


■ パン屋
4冊の本をまとめるところ、脱線してもう一冊 『田舎のパン屋が見つけた腐る経済』(渡邉格著、講談社)。千葉県いすみ市にて2008年に創業した「タルマーリー」というパン屋夫婦。10年ぐらい前に一度話を聞いていて、いちはやく資本主義システムから離れた人生観をもっていて、その思いの深さにびっくりしていたけれど、その集大成がこの本に集約されている。週3日の営業、年1か月の休暇、利潤を取らない経営、また自然採取の天然酵母と格闘するなかから見えてくる、食の在り方まですごく面白い。ロックな人なので、急進的な物言いだなと感じるところもあるけれど、それを超えるまっすぐな実践は朝ドラのよう。さらっと読めてしまうのでぜひ。

今はもういすみ市から転居してしまっているけれど、そのムーブメントを受けて今ではいすみエリアにはパン屋マップができるほどパン屋ができている。

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■ 小商いだけで食べていけるか
地方では、総じて都市部よりも固定費が安いため商いがはじめやすく、損益分岐点も低い。生産力、保管力、運搬力と、どれをとっても有利。さらには人が少ないため仲間とつながりやすく、ライバルも少ない。そんな理由は容易に考えられるけれど、ほぼ飢えることのない日本社会で「小商い」を選んでいすみに移り住んできた人は「生き伸びるための小商い」ではなく「自己表現のための小商い」が多いという。実際、月の収入は20万円に満たないけれど、都会生活より生活コストはうんと低いから大丈夫。家族で移り住んできた人たちのエピソードは、商品の研究開発が日々の生活で、それを週に2.3日ほどマーケットに売りに行くというスタイル。マーケットのお客さんは「プロ業者の商品」よりも「利益度外視の個人の表現」にワクワクして購入して行く。このようなサイクルが回り始めると、小商い生活は労働というより、作家性が伴ってくる。本の中に労働時間について触れているところがあるが「仕事とプライベートの区別がないからハッキリ答えられない彼ら」と書いてある。「小商い」する人が多い場所は「好きなことに充分な時間をかけられる」表現者が集う場所といえる。

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- マーケットがあれば固定店舗を持たずにスモールスタートできる
- 商売の大変さは都会も田舎も変わらない、でも田舎へ行くほど面白いのは間違いない
- 『この場だけ』の商品価値=その場所へ行かないと手に入らない希少性
- 対面型の小商いはお客さんとのリアルでより良い接点を積極的に作り出し、自らのパーソナリティをさらけ出しながら行う商いである。

④[月3万円ビジネス]– 2011/7/2 藤村靖之 著

著者の藤村 靖之さんは、日本の発明家。専門は非電化による環境技術の開発。小松製作所で研究者として勤務しているなかで1984年に息子さんがアレルギー喘息にかかったのをきっかけに会社「カンキョー」を興し、空気清浄器「クリアベール」を発明した方。その後、貧しい国や過疎化地域に出向き、発明家として水の浄化や非電化冷蔵庫などの問題解決に奔走していました。そんななか、自身が村から村へ走り回って問題解決することを仕事にするのではなく、現地の人が問題解決をすることを仕事にすること、「地方でいいことで愉しく稼ぐ」ことをトレーニングをするようになりました。その実践の中で、仕事創りを怖気づいて深刻に考える人が多いと気がつき、ゲーム感覚で仕事を創りをできるようにした『月3万円ビジネス』という43のセオリーがこの本です。

■ 「月3万円ビジネス」とは何か?
名前のとうり、月3万円しか稼げないソーシャルビジネス。「いいこと」しかしないので「いい人」しか買わない、しかも3万円しか利益を求めないので競争から離れたビジネス。感動的な商品にして買う人(いい人)に価値(価格)を決めてもらう。3万円以上利益が出そうだったら、仲間を増やす、仕事を分かち合う。ネットでは売らない、営業経費をかけない。「月3万円ビジネス」を複業にして10個すると地方で十分に生活ができる。

■  月3万円ビジネスの例
▷卵を1日20個売るビジネス
- 平飼い鶏卵(@50円)1日20個売る →50円×20個×30日=月3万円
- お客 →都市部の住人5−10人(社会活動や文化活動の仲間)
- ポイント
・平飼いで上質の鶏卵
・いい餌をタダで(食べ残し中心)
・い夏涼しく、冬暖かい鶏小屋を自作
・隣接する都会で販売
・鶏糞を有機肥料に

▷自動車バッテリーのリフレッシュビジネス*
- 使えなくなったバッテリーを月に6個リフレッシュ →5000円×6個=月3万円
- お客216人 →バッテリーが3年に1度使えなくなると考えて年に72人
- ポイント
・著者の作った5万円のリフレッシュ機材が必要
・新品バッテリー購入の半額でリフレッシュ
・500人ぐらいの友人に声をかけておく、バッテリーに連絡先ラベルを貼り付けてもらう
・代替バッテリーを用意して時間の制約をなくす
・「リユースは環境に優しい」意識共有

▷2人でやる薪ビジネス
- 薪をホームセンター売価30%で販売+配達 →20円/k×36,000k/年÷2人÷12ヵ月=月3万円
- お客 →薪ストーブ使用者、キャンプサイト、石窯ピザ屋
- ポイント
・「高い・面倒」を解消して「安い・便利」を実現
・間伐材をタダで入手
・現場で「加工・乾燥」
・2人で年間36トンに限定
・エネルギーのローカル化、循環へ

■ 気になるセオリー

1. ミッシング・リンク
場所とテーマを広範囲から選べば、ビジネスチャンスは多いが、狭くこだわるとチャンスは少ない。また国全体の社会・経済・産業システムが変わらない過渡期において地方の変化を即すビジネスが有望。特に今まで分断されていた「人・モノ・こと」を有機化で再度つなぎ直すビジネス、ミッシング・リンクがヒントになる。

2. グローバルな共感が先、ローカルな友情が後
情報革命がもたらした好例として、昔は家を立てるに時は隣近所が手伝うスタイルが主流だったけれど、今は遠隔地から共感を元に人が集まるスタイルが増えている。有機農業を手伝う仲間は、WWOOFという国際的な仕組みを活用することも可能。

3. 人は正しいことが好きなのではなくて、愉しいことが好きなのだ
いいこと、小さいことをみんなで愉しくやる。仕事を急がない、スローにして専門家に愉しく参加してもらう。小さいことはすぐに取りかかれるし、誰も反対しない。結果も早くでる。結果が出ると広く伝わって、多くの人が同調して、社会の変容がもたらせる。このように勢いを増して、魅力的になった地域は「枠にはまったものの見方、考え方」から解き放されてクリエイティブ(Culture⇄Job⇄Eco⇄Community)の好循環が生まれている。

おまけ

「ゆっくり、いそげ」「人が集まるつなぎ場の作り方-6次元」「田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」」の3名の著者ともにミヒャエル・エンデに言及していることが面白い。「エンデの遺言「根源からお金を問うこと」」が、私たち世代の資本主義システムを問い直し起源かもしれない。私もエンデのファンタジーを心の友として育ってきたので、いつも「モモ」みたいになりたいなぁとおもっているけれど、なかなかその存在に達するには修行が足りていないなぁ 

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