![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/156475363/rectangle_large_type_2_90ca4c8c520d1ae4c0678d9da581fa9c.png?width=1200)
親も人間だもの
「こらっ、なにやっとんのや、あかんって言うたやろ。」近所のお母さん(だろう)の声が聞こえてくる。
子育て時期はね、人間誰でも怒鳴ってしまいたくなる時が有る。
言い訳じゃ無いけど、私もヤッパリそんな時期が有った、だって難しいよ、子供と冷静に話すのはね。
私の場合は第一子で有る長男を産んでから、自分が怒鳴る人間だって気が付いた。
これはイカン。
怒鳴るって自分は良いかも知れないが、子供にとっては悪夢でしかない、きっと何で言われているのかも解って無いだろう。
その頃の私は考えたね、そうだ本を読もう。
こう書くと、小さい子供が居て、本なんて読めないよという反論も有るかもしれない。
確かにね~、私もほぼワンオペで4人育ててきたから、本を読む時間を捻出するのは難しい。
それでも、私の場合は美容院に行く時間よりも、本を読む時間の方が手に入れやすい。
子育て中って、実の親は仕事をしていて、手伝って貰えない。
じゃあ、義父母はどうかと言うと、義父が脳梗塞の後で義母は月っきりになっていて、頼むのも難しい。(自分が病気で数回来て貰った時は在るが)
夫はと言うと、普段は仕事、休みは家でゆっくりか趣味をする、まあ頼ろうと思う方が間違っているのかも知れない。
だから、子供がある程度大きくなる頃までは、美容院さえ行けない、服なんてサイズが変わったら、通販で買う状態だった。
1人で子育てしていると、何が問題になるって、自分の精神状態が問題になる。
近所の人との会話はある物の、ほぼ子供としか話をしない日が続く。
子供としか話さないと、自分が世間から隔絶されている気がする。
今の私も世間から隔絶されているかも知れないが、自分で選んでその状態を選択したのと、選択肢が無く状況を受け入れるのとは訳が違う。
人間、他人と交流しないとストレスが溜まる(今の私は違うけど)だったら、やっぱりストレスの捌け口は子供になる。
夫は捌け口にならないからね。
そうなると、子供に大声を出す、ほんの小さなことでも気になってきて、都度都度大声で𠮟りつける。
そんな自分の状況に気付いた時に、変えねばイカン、この私が変わらねばと思ったんだよね。
子供の頃から本は読んでいて、本は友達で先生で仲間だった。
声で返答をしてくれる訳では無いが、本は誰よりも答えをくれた、やっぱり本読むべきだよな。
「あのさ、本が読みたいんやけど、本屋に連れて行ってくれる??」夫に言ってみる。
「本??いるの??何で??」本と仲良くしたことが無い人は、解らないんだよね、本の必要性って。
「うん、子育てで悩んでて。」まさか自分が怒鳴るのが怖いと湧言えないからね。
「自分の親のしてくれたことをしたらええやん。」ちょっと待て、あんた自分の親の批判しよったや無いか。
私も自分の親の様にだけは為りたくないと頑張っているのに。
「親の事は人間としては尊敬しているけど、親としては尊敬してないから。」だから他を探すんだよ、普通はね。
「じゃあ、買ったらええんちゃう。」だから車出して欲しいと言っているんや。
こんな感じのやり取りの後、本屋に連れて行って貰って、本を手に入れて読んだ。
眼から鱗だったんだよね、アメリカの教育評論家(?)の人が書いていたと思うんだけど、子供が何も解らないと思って対応するといけないと書いて在った。
今考えると至極真っ当な事なんだけど、怒鳴ったりするのは、親のストレスと子供が理解できないという気持ちからそうなると書いて在る。
そうやなー、人間誰かと対応して、いきなり怒鳴ったりせえへんよな。
その人はこうも書いていた。
『例えば、子供が傘を差さないと言ったとする、その時に差しなさいとは言わず、傘を差さないと濡れるでしょ、濡れたら風邪をひいたり病気になる、だから差してと言う、理由はその人に依って違っても良いが、自分が不利益を被るというのを子供に理解させると良い。』
解かるんだけどね、それでも急いでる時や、他の兄妹の状況でそれが出来ない事もあるよね。
考え方は解った、出来るか出来ないかは自分次第って考えて、子供を育ててきた。
だからね、子供に怒鳴る気持ちも解るし、それしか出来ない状況ってのも良く分かる。
だって親だって人間なんだもん。
長男がある程度大きくなって、他の姉妹の文句を言ってきたときも、其れでとうしたさ。
「お母さんは、下2人には甘いけど、俺と○○(長女)には厳しい。」と彼。
「だって、子供によって性格もその時の環境も違うし、親も人間やから仕方ないやない。」と返した。
その頃もう既に随分大きくなっていた長男がこれで納得しなかったら、どう言おうと考えていたら、頷いていた。
『おい長男、それで納得するんやったら、言わんとき。』と思ったよね。
親が聞いた事に対応して話すと、きっと子供もそれを解ってくれるんだろうね。
そう言えば、親が怒鳴って良い時がある、どう考えても子供が危険な時だ。
これは怒鳴ってビックリして、悪い方に向かう時もあるが、今すぐ止めさせないと危険って時は仕方が無いよね。
子供に怒鳴るって、怒鳴り損って時の方が多いけどね。
もう、子育て終わったからこそ、冷静に見れてるのかも知れないな。
今子育て中のお母さんは、気にせずに頑張ってね、親も人間だ。
怒鳴りも泣くも悲しむもある、でもその先に楽しみも有ったりするからね。
いいなと思ったら応援しよう!
![内山祥子](https://assets.st-note.com/poc-image/manual/preset_user_image/production/ic3fd94079689.jpg?width=600&crop=1:1,smart)