見出し画像

マテーラの裏と表

イタリア·港町のバーリに戻ってきました。思い立って、バーリから私鉄アップロルカーネ線で約1時間半。マテーラに行ってみることにします。


バーリ国鉄駅を背にして左側に黄色の建物があり1階に切符売り場、その先の階段を上るとホームがあります。(片道4.5ユーロ※2012年時)切符の刻印は忘れずにです。

ホームで、ベルギー在住の日本人のご家族と会いました。だんなさんがベルギーに赴任されていて4才の娘さんと3人でイタリアに旅行でいらしたとのこと。奥様はイタリア語がぺらぺらで電車に乗るときもマテーラ行きの車両を駅の人に聞いてくれて無事乗ることができました。私ひとりだったら、切り離される車両にのって、とんでもないところへ、行ってしまったであろうかと。おかげさまで車中、楽しく過ごすことができました。(日本語が話せるのがとても嬉しい)

マテーラの旧市街にあるのが世界遺産にも登録されている「サッシ」と呼ばれる洞窟住宅です。そのずーっと昔に自然に作られた石灰岩を掘ってイスラム勢力から逃れた修道僧が住み着いたと伝えられています。

マテーラでも、いろんな人に助けられました。トイレのおじさんに(町にあるトイレは有料で入口に係の人がいます)サッシまでの道を聞いたり、外人のご夫妻が、「Can I help you?」と声をかけてくれ、「地図はもってるの?」と聞かれ「No Map.」と答えると自分の地図をくださったり、アジアの小さなおばちゃんは頼りなく見えるのかもしれません。

サッシ地区は迷路と階段、石の道なので迷子になると一生戻れません。(大げさー)

地図をいただいて、よかった。(地図が読めない女なのは、置いといて)

とにかく、道で会う人に聞きまくる。!

通りすがりのご夫婦が「ドゥーモ(教会)の上から、景色を見て見てみて!そして、裏側に回ると、もっとファンタスティクよ!」と教えてくださいました。


うわーー!本当にファンタスティック!

私は建築物フェチなのかもしれない。このような場所は見ていても飽きることがありません。

私が住んでいる埼玉にも(吉見百穴)という同じように岩に穴を開けた遺跡があるのだけど、まだ1度も行ったことがありません。帰国したら行ってみようと思いながら、まだ行けてないのが笑えますが、すぐに行けると思うからでしょうか?

そして、このてっぺんに教会があり、言われた通り、裏側にまわってみると

こちらは岩肌にポツポツと穴が開いていて、どことなく暗い雰囲気で、一時期は廃墟となった悲しい歴史を感じさせる景色でした。南イタリアはラテンの陽気さを感じるところが多いのですが、今日は曇っていたからか、寂しさと憂いさを感じるマテーラでした。

ツアーの旅だと、華やかな表だけしか見せないこともありますけど、こうして自分の足で歩くと、裏の部分をじっくり見られる良さもあります。

人間だって、裏も表もありそして表だけを見るのではなく、その裏にある何かを感じとれる人になりたいです。


※マテーラに行く電車はタイトル写真のように、落書きなのかなんなのか、許可してるのか、いたずら書きなのかわからないポップさがたまりません

                   ~つづく

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集