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ピノ・グリージョとピノ•グリ

みなさん知っていましたか
実は、ピノ・グリージョ(Pinot Grigio)とピノ・グリ(Pinot Gris)は、同じ白ブドウ品種で2つの品種名を持つということ

ピノ・グリージョはイタリア語の品種名で、ピノ・グリはフランス語の品種名なんです
比較的涼しい気候で育つとされている品種ですが、主にブドウ栽培と収穫による選択の違いから2つの異なるスタイルのワインが作られます

最も一般的なスタイルは、2回ほど前に取り上げたオーストラリア産のピノ・グリージョのようなスタイル
このスタイルは、ブドウの酸味が高いうちに早期に収穫される、収量の多いブドウから作られます
その結果、酸味が高く、リンゴとレモンのシンプルな風味をもつ辛口でライトボディなワインになるんですね
ゆえに、価格帯はお手頃価格ということ

ピノ・グリージョは、そのシンプルなライトボディのスタイルで、過去10年間に並外れた成功を収めてきました
今回はオーストラリアでしたが、イタリアのヴェネトから大量に輸出されています
このシンプルさは、暑い時期に何杯でもスルスルと飲めてしまうような爽やかさで喉を潤してくれますが、この品種にはまた異なる一面も持っているのです

収量を管理してブドウの収穫を遅らせると、ブドウの果実はさらに成熟し、高い糖分と低い酸味をもってより複雑な風味を持つようになります
中程度の酸味とレモン、有核果実(モモ)、トロピカルフルーツ(マンゴー、バナナ)などの顕著な風味をもつ力強いフルボディのワインを作ることができます

フランス、アルザス地方のピノ・グリは、一般的に非常に熟してから遅摘みされたブドウから作られて、イタリアのヴェネト州のピノ・グリージョとは異なる風味をもちます
また、酸味とより熟した糖分、しっかりとした果実味はワインが瓶の中でも熟成できる要素となり、瓶内熟成によってハチミツの香りを発達させることもあります
最高のワインはアルザス地方のグランクリュの畑からつくられるのですが、あぁ飲みたい、、

また、イタリアの中でもヴェネト州よりも北東部に位置するフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州では、ヴェネト州よりも複雑でフルボディなイタリアのピノ・グリージョが栽培されています

ワインは、高いものが必ず美味しいわけではありません
高ければ、それは美味しいものが多いですが、私たちでも手の届く美味しいワインがあります
そういうワインを引いた時の喜びは、心満たされるものがあります
わたしも日々、心満たされるワインを探索しています
少しでもみなさんが幸せな時間に浸れるお手伝いが出来たら幸いです
一緒にお宝ワインを探していきましょう

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