オーバードーズ体験記

2回目の転職、3社目。
転職エージェントに勧められるままに入った会社は、ハッキリ言ってただデカいだけのブラック企業だった。

そして俺がPLをやっているプロジェクトは完全に詰んでいた。
「テスト仕様書は既にあるから平気だよ〜」などとPMはほざいていたが、「こんなテスト仕様書でテスト実施できる人間なんておらんやろ」って感じだった。
てかなぜか俺がPLなのにテスターまで兼ねていた。
ってかそれ以外に兼務プロジェクトが5つくらいあった。
もうアカンかった。

でも俺は強がってテスト実施進捗をウソついてた(←最高にアホ)。
残業とか休日出勤とかいう概念はもはや存在せず、とりあえずパソコン持ち帰って、起きてる時間はずっとエクセルにスクショペタペタしていた。

ハッキリ言って何もかもが限界だった。
大体プログラミングは好きだけどスクショペタペタは別に好きじゃないし。
いやもうそういう問題じゃない。

幸か不幸か(?)、俺は既に不眠症であり、一時期溜め込んでいた分のマイスリーとブロチゾラムが大量にあった。

もうこれを全部キメちまおうと思った。
多分それぞれ100錠(10シート)ずつくらい。

コンビニで日本酒を買ってきて、マイスリーとブロチゾラムを地道に砕いて溶かして飲もうと思った。

まぁ、ほとんど溶けなかった。
溶けない分は仕方なくスプーンで掬って舐めた。

途中から流石によくわからなくなってきていたが、とりあえず日本酒にマイスリーとブロチゾラムをぶち込んでは砕いて掬って飲むみたいなことを繰り返した。

気付いたら2日くらい昏睡してたっぽい。
一応は生きていたっぽい。
死ぬほど体調悪いけど、なんかめっちゃPMからチャット来てるし。
とりあえずプロジェクト会議みたいなのが開催され、なんかもう、PM含むプロジェクトメンバーに全部打ち明けた。
なんかもう、何から何までヤバいということを。

そこからはヌルヌルと休職ということになった。
なんかもう、経緯とか覚えてない。
なんかもう、この時点で全部詰んでいるというフェーズすらも突き抜けきったということだけ覚えている。

休職したところで復帰なんて到底無理なことは分かっていたのだが、とりあえず休職ということになった。

当時は川崎市に住んで居たのだが、川崎市のかかりつけの精神科医に行ったら「お前みたいなキチガイはもうウチじゃ面倒見れない」と言われた。
川崎市の精神科医はなんて冷たいんだ…(そういう問題じゃないのかもしれないが)。

とりあえず父に泣きながら電話して、北関東の実家に強制送還という形になった。

オーバードーズの後遺症かなんなのか、相変わらず死ぬほど体調悪かったので、地元の昔かかりつけだった精神科に血液から何から色々見てもらった。
地元の精神科医はなんて優しいんだ…。
不思議なことに、肉体的にはな~んにも異常は無かった。
肝臓の数値すら、平均よりはちょっと悪いくらいだった。
いくらこの時点で1週間くらい経過したとは言え、「あそこまでオーバードーズしたら流石に肝臓の数値に何らかの影響は残っているのでは?」と思ったが、そんなことも無いようだった。
これは今でも不思議だ。

そんなこんなで、とりあえず「鬱病」の診断書を貰った。
これで大手を振って(?)休職ができるらしい。
そして薬はレクサプロ・メイラックス・マイスリー・ハルシオンの4種類となった。
その後、その会社は当然の様に退職し、また転職。
そして現職。

今もなんだかヨクワカランまま、レクサプロ・メイラックス・マイスリー・ハルシオンの4種類の薬を飲んでいる。





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