久しぶりの“物語”
ここ数年ぐらいの話なんですが、「物語を読む」こととかなり疎遠になっています。
多読という訳ではないですが、学生時代から小説を読むのは好きでしたが、長年仕事に明け暮れる日々を送る中で気づいたら手軽に読め持ち運びもしやすい新書ばかりになっていて、気づいたらほとんど物語を読むことをしなくなりました。そんな時期を経て、今は自分の興味関心と相まって社会的な題材を扱う本ばかり読んでる気がします。
私は趣味も仕事も映画なので、映画としての「物語」はあれこれと観るのですが、その反動なのでしょうか、このところ特に、文章としての「物語」に余り触れたいと思わないのです。
正確には思えないという方が近いかもしれないですが。
ということで、最近Amazonで注文した本。割と色んなものをここで注文するタチですが、偶然にも最近本の注文が続いてますね(笑)
「女帝」は5ページで終了…
私は東京都民なので、先日の知事選に向けて怖いもの見たさで注文したのですが、読み始めて数ページ。筆者によるまえがきを経て初めて登場した本人にまつわるエピソードの時点で「これ、無理…」と思い、読むのをやめてしまいました。。
詳しくは割愛しますが、とにかくそのたったひとつのエピソードが不快で不快で堪らなかったのです。。
そしてもうメルカリで売ってしまったwww
久しぶりに「物語」を購入した訳
久しぶりに購入した小説「分解」の筆者・酒見賢一さんは、私の一番好きな作家なんです。
酒見さんの本は一応全て購入(読み終えていないものはあります 笑)してるんですが、この「分解」は唯一見落としていたようで存在すら知らなかったのです。
酒見さんは、先日BSで放送があり相当バズっていたスタジオピエロ制作のカルト的人気アニメ「雲のように風のように」の原作であるデビュー作「後宮小説」(1989年)以降、架空も含めての中国史を題材とした作品に定評があり、どれも本当に素晴らしいんですが、すごく遅筆な方でいらっしゃるみたいで(笑)
この「後宮小説」はもうあまりに好きすぎて3冊買いましたよ!(1冊はどうしても読んでほしい人にプレゼント用としてw)
井上ひさしさんは、酒見さんによるフィクションであるこの物語のことを「シンデレラと三国志と金瓶梅とラストエンペラーの魅力を併せ有す、奇想天外な小説」と高く評価されたそうで、この極上3種丼的なね!
この作品に限らず、読んでいて想像力を掻き立てられる、ワクワクさせられる圧倒的な世界観と、独特かつ唯一無二な言葉選びがもう抜群なんです。
で、この「分解」。
届いたので目次を見てみたら、短篇集でいくつか読んだことのあるものが収録されており、3分の1ぐらいは既読だった…(笑)
ちなみにこの記事のトップ画像の怪しいポエムのようなものは、この「分解」の裏表紙に書かれていた作品説明なのでした。
次に注文した本が10日ちょっとで届いてしまうので、新たな物語を楽しみに、毎晩急いで少しずつ読み進めます。