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編集の仕事はジグソーパズルの外枠をつくって内側をうめていく作業に似ている
私がメルマガやnoteを書く動機のひとつに、
「編集という、わかりにくいけれどエキサイティングでおもしろい仕事を多くの人に知ってほしい。そして、できれば体験してほしい」
という思いがあります。
とはいえ、実際に体験したことがない方にとって、編集っていったい何をしているのか、編集者の頭の中でどういうことが繰り広げられているのか、よくわからないですよね。
今回は、編集作業をあくまで一側面から見た場合のお話ではありますが、ジグソーパズルにたとえつつお伝えできたらと思います。
企画書をつくる作業はジグソーパズルの外枠づくり
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出版企画書をつくるときは、ジグソーパズルの外側の枠をつくっている感覚に近いです。
その本で伝えることの大枠を決める。
「外側の枠をつくる」ことによって、以降の作業で必要になりそうだけど、今欠けているピースを見つけることもできますし、同時に枠の中に必要のない余計なピースを除くこともできるようになります。
企画の大枠をつくることによって、必要なのに不足している要素が見えてくるし、同時に必要のない余計な要素も見えてくるということですね。
この外枠をつくる作業をする際は、「社会という壁にこのジグソーパズルを飾るとしたら? どうやったら目立つ? 人に見てもらえる?」「この著者さんだからこそつくれるジグソーパズルは?」といったことを考えます。
仕上がりとプロセスの解像度を上げながら内側をうめていく
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私の編集者としての最初のキャリアは、生活情報誌の編集でした。
生活情報誌とは、料理を中心に、家事や健康、美容、手芸やファッションなど、生活に関するあらゆることを扱った雑誌です。
生活にまつわる実用的なコンテンツって、必ずといっていいほど「作り方」「やり方」を説明する箇所があります。
①野菜を切る
②調味料を合わせる
……と、順を追って説明する「プロセス」と呼ばれる部分ですね。
料理はもちろんですが、掃除も、エクササイズも、手芸も、すべて「プロセス」が必要。
読者の皆さんが、見て、読んで、同じものをつくれるように、同じことができるように
⚫︎仕上がり(ゴール)
⚫︎そこに至るまでのステップ
をできるだけ具体的に、わかりやすく説明する。
どうすればもっとシンプルにわかりやすく説明できるか、誤解のない表現ができるかを徹底的に考える。
雑誌編集では、ひたすらこの作業を繰り返していました(もちろんそれだけではありませんが、この作業の割合が多かった)。
それもあって、コンテンツをつくるときに
⚫︎仕上がり(ゴール)
⚫︎そこに至るまでのステップ
を解像度高く組み立てるための思考回路が自動的に働くようです。
これは、ジグソーパズルでいうと完成形をイメージしながら枠の内側をピースでうめていく作業にあたります。
このときは、「仕上がりの解像度を上げるためにはどんなピースが必要か?」「どの順番で進めたら、手際よく完成させることができるか?」「それをどう伝えたら、第三者でも間違いなくジグソーパズルを完成させることができるか?」といったことを考えます。
こういった編集思考は、本づくりだけではなく、いろいろなことに応用できます。
たとえば、サービスづくりや商品づくり。商品・サービスの魅力を伝えて実践してもらうためのコンテンツづくりなど。
なので多くの人に知ってほしいし、実際に体験し、実践してもらいたい。
それが編集思考によるものだと認識しないまま華麗に実践できている方もたくさんいらっしゃいますが、編集者である私だからこそ伝えられることを、これからも地道に伝えていきたいと思っています。
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