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書籍企画書ってどう書くの?
書店には、さまざまなジャンルの本がたくさん売られていますよね。
その一冊一冊が書籍の出版企画書が発端となり、制作がスタートしています。
その企画書の大半は、出版社の編集者さんが立案し、社内の編集会議に提出したものです。
「書籍企画書ってどんなもの? プレゼン資料みたいな立派なものなの?」
と思う方もいるかもしれませんが、意外とシンプルです。
Wordで、いくつかの項目について文字で端的にまとめた企画書が一般的ではないでしょうか(もちろん細かくフォーマット化している出版社もあると思います)。
私が版元編集者時代に企画書に明記していたのは、主に以下の項目です。
【書籍企画書の項目】
●タイトル(仮)
この時点では仮タイトル。
どういうテーマの本なのか、どういう言葉をキーワードとして使用するのか、どんな切り口でまとめるのかがイメージできるように。
●著者候補とプロフィール
テーマ優先の場合は、そのテーマで執筆できそうな複数の著者候補を挙げる。
プロフィール(専門性)・実績・SNS等のフォロワー数も明記。
●ジャンル
書店でどの棚に置かれるか。
これによって、次の「判型・仕様」の項目もある程度決まってくる。
●判型・仕様(想定初版部数)
本の大きさ、製本の種類、総ページ数、印刷の色数(カラー、2色、モノクロ1色など)。
これによって本の位置づけと、かかる費用がある程度見えてくる。
●企画内容
どんな内容の本なのかイメージできるよう、ポイントを端的にまとめる。
すでに世に出ている本とどこが違うのか? オリジナリティはどこにあるのか?
●企画背景
その本を「なぜ」「その切り口で」「その著者で」「今」世に出す必要があるのかの裏づけ情報。
社会的背景、現在の流行、企画立案者が見聞きしたこと・体験したこと・持っている問題意識、その著者が執筆する必然性など。
●類書と、その売り上げ
企画している書籍と同じ、もしくは近いジャンルやテーマの本をリストアップ。社内で提出する企画書の場合、売り上げのPOSデータも明記(返品率も)。
●著書の売り上げ
すでに本を出している人が著者候補の場合、著書の売り上げを調べて明記。
●構成(仮)
大まかな章立て。
十分なコンテンツ量がありそうか、おもしろい内容になりそうか、この時点で見通しを立てておくことが大切。
※著者さんが自身の持ち込み企画として企画書を提出する場合は、見本原稿(はじめになど)を添付したほうが効果的です。
これらの項目について端的に明記してあるだけでも、第三者から見て
「この企画はアリかナシか」
は、ある程度判断できます。その判断軸となるのが、ぶっちゃけ
「その本、売れるの? どうなの?」
ってところですね。
企画書を出版社に持ち込む場合
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もし、あなたが「本を出したい(著者になりたい)」と思っていて、出版社に企画の持ち込みを考えている場合は、あなた自身がそのテーマにおいて
①専門性を持っているか?
②確かな実績があるか?
③支持されていることを数字で証明できるか?
をシビアに見られますので、アピールできる点があれば明記しておくとよいでしょう。
①〜③、すべて大事ですが、おそらくもっとも重視されるのが③です。
(「売れる」<特に初速>に関わってくるので)
もちろん③があるからといって、その人の出す本がすべて大きく売れるとは限りません。
ただ、③があると圧倒的に企画が通りやすくなることは確かです。
とにもかくにも、本づくりのスタート地点に立てるようになるってことですね(これに関しては私自身いろいろと思うところはあるのですが)。
もちろん③が弱いからといって、「企画が通る可能性ゼロ」というわけでもありません。
今世の中で話題になっていること、注目されていることに関して専門性を持って取り組んでいる。
確かな実績や(これも数字で示せると強い)ほかの方にはない独自のノウハウを持っている。
そういう方は良質なコンテンツを持っていると見なされ、多少③が弱くても企画が通る可能性はあります。
いずれにしても、本を出したい方は上記の①〜③を自分が持っているかどうか?を客観的な視点から見てみると、取り組むべき課題が見えてくるかもしれません。
とはいえ、本を出すことはあくまで手段であり、目的ではないことは、重ねてお伝えしておきたいところです。
本づくりに関しては、今後もテーマとして取り上げていきますので、興味のある方は引き続きお楽しみに!
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