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日記|お母さんを監視する娘。


事務職、36歳になっても、いつも面白いことや、楽しいことがないかと思って生きてはいるが、やっぱり刺激的なことはそうそう起こらない。

音楽を聴き、仕事帰りに海を見るのが一番の楽しみ。

お母さんを監視している。
それは、もういつでも監視している。

と、いうと変態娘に聞こえますが、行動を把握しているのは、本当です。

お母さんは、もうすぐ70歳になる高齢者です。
毎日お風呂に入りにスーパー銭湯に行って、孫の面倒を見て、家でぐうたらと中国ドラマや韓国ドラマを見て、一人暮らしを謳歌しています。

そんな元気なお母さんですが、先日、尿管結石だか尿路結石なのかよく分からないですが、夜中に激痛が走り動けなくなったそうで。

近くに住む姉に、夜中に連絡するのも悪いので、救急車を呼んだそう。

が、私の実家はよくある建売住宅が、並んでるような家で、一階部分がほぼ駐車場で、二階部分が生活範囲になっていて、二階で苦しんでいたお母さんは、

救急隊員から「玄関開けてくださーい」と叫ばれたのですが、動けない。
「玄関壊していいなら、開けますよー」と叫ばれて、脳裏にチラリと修理代がもったいない・・・・。と思い、死にそうな思いをしながら、一階まで降りて救急車に運ばれたそうです。

さすが、大阪人の鏡である。

そんな話を友達にしたら「セコムつけたらいいや~ん」と助言してもらったそうで。

「するめ~!セコムつけようと思うんやけど、どう思う?」

「好きにしたらええやん!お母さんの家なんやから」
と即座にピシャリと答える。

「そっか~・・・」

「分かった!私が資料請求して吟味したるわ!」

「ありがとうね~迷惑かけます~」

どのくちがゆうとんねん!!面倒くさいから、私にして欲しかったんやろ!!という辛辣なツッコミをすることはなく。

ネットの海から「老人 一人暮らし 緊急」と検索すると色んなサービスがあるのね!!それだけ一人暮らしの高齢者が多いんだわ!

お母さんの話から言うと、緊急時に家の鍵を開けてくれるのが重要だったので、はやり、セコムかアルソックか?と思いどちらも資料請求して、それで満足した私は一週間ほど、資料を寝かせていたらお母さんからLINEが送られてきた。

「セコムで契約しました~!おもったより安かった!」

おおい!!自分で結局決めたんかい!!

「ほんで、パスワード送っていい?」

「パスワード類はLINEで送ったらあかんって郵送して」
とほぼ70歳にネットリテラシーを何度も教えても、右から左へ淀川に流れて、大阪湾に行ってしまうのである。

郵送してきたパスワードと、設定手続きを見てみると、どうやらアプリでも遠隔で操作できるみたい。

ほうほう。ふ~ん。へぇ~。

アプリと格闘しながら、設定を済ませる。

どうやら、履歴も見れるのか・・。

お母さんが寝ると、ブブッと私のスマホにお知らせしてくれる。
お母さんが起きると、またブブッと私のスマホにお知らせされ
外出、帰宅ともブブッとお知らせしてくれる。

ほうほう。お母さんはどこかに出掛けたな。
ほうほう。戻って来たな。
寝たな~。起きたな~。


もう、これ監視やん!!そうゆうアプリやったん!!


私が、遠隔で外出の設定をする。
するとお母さんから「勝手に設定を変えるな!!」とLINEが来る。

ほ~う。これは文明の風が我が家にも吹いてきましたね~。

「えへへ。ごめんね」とLINEを返す。

それからというもの、毎日いつでも、私のスマホにお母さんの行動が送られてくる。

そして、昨日。
仕事中に、ブブッとなり。また少し経つとブブッと。
何度もブブッとなるので、どうしたもんかな~とスマホをみると、外出したり、帰宅したりを繰り返している。

今日はどうもお母さんは、忙しいらしい。
まったく、活動的なほぼ70歳だぜ。

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