映画感想文「ポッドジェネレーション」違いを乗り越え家族になっていく夫婦の物語
最近、育休取得の男性が多い。
でも、出産は女性しかできない。
吐き気や身体のむくみや、体型の変化。妊娠中に行動制約あり自由に動けないこと。などなど。妊娠はリスクも負担も大きい。
それでも、当たり前に受け入れ、喜ばねばならない。
否定したら世間から非難されるだろう。更に特権なのに嫌がるなんて、と不愉快さを示す女性も多いだろう。
その人がそう感じるのは自由だ。それでも、それを人に強要するのは違うと思う。
みんなが自分の選択をできる世の中になって欲しい。
そういう意味では、このストーリーは興味深い。
AI企業で働くレイチェル(エミリア・クラーク)は、自社の新しいサービスである体外出産を望んでいる。しかし、植物学者であり自然出産を希望するであろう夫に、それを言い出さない。
出産という一大イベントに向け、夫婦がどうやって互いの価値観を合わせていくか。ポップに綴られリアルであった。
子宮と同じ機能を持つ卵形のポット。そこで子供を育てるという案はいまは奇想天外かもしれないが、いつかきっと実現するんだろう。
ということで、設定自体に新しさはなかった。
でもたぶん、主題はそこではない。
夫婦が衝突する。それでも分かりあうことを諦めずに意見をぶつけ合い、時には譲り合いながら2人の選択をしていく。
そこにドラマがある。そんな物語だ。