映画感想文「やがて海へと届く」突然いなくなった親友を待つ5年間の喪失と再生の物語
どんな景色が見えていたんだろう。
知ることは一生ない。それでも考えずにはいられない。
突然いなくなった親友。
5年後、喪失感を抱えて暮らす真奈(岸井ゆきの)は、残されたビデオカメラの映像をたどり、いつも明るくて社交的だったすみれ(浜辺美波)の意外な一面を発見していく。
引っ込み思案の真奈にハキハキいつも積極的なすみれ。
二人で見下ろした、青空のもと紺碧の海。一人で記憶をたどる、明け方の荒れ狂う海。
タイプの異なる女優二人の熱演に加え、数分の出演ながら才能迸る、新谷ゆづみ。
高校時代に詩集を発行。詩人として名を馳せ、大学時代には自主映画が海外で映画賞受賞。その後の作品も様々な国で高い評価を得ている、32歳の中川龍太郎監督の最新作。
才能ある人っているもんだなと。しみじみ。静かにひたひたと心癒されます。
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