映画感想文「あたしの！」王道ラブコメ。若者が感情ぶつけ合う一生懸命さって爽やかだ

案外良くて、満足。

高校生男女4人が繰り広げる、青春王道ラブコメ。

頑張り屋で真っ直ぐなあここ（渡邉美穂）。全校一の人気者直己（木村柾哉）と同じクラスになり、早速アプローチ。しかしやっぱり、すぐに玉砕。

直己は誰とも付き合わないと宣言してる男子なのだ。しかし、それでも諦めずに真っ直ぐ愛情をぶつけてくる正直で裏表ないあここ。そんな彼女に直己も段々惹かれていく。

この突拍子もない漫画キャラのあここを違和感なく演じ切ってた渡邉美穂に拍手を送りたい気持ち。一点の曇りもなかった、見事。

また、あここの親友みずき（齊藤なぎさ）と柾哉の親友成田（山中柔太朗）のキャラ設定が素晴らしい。そして、2人とも好演してた。

ヒロインの親友という役。古くは「東京ラブストーリー」のリカ（鈴木保奈美）に対する、さとみ（有森也実）に始まる。その系譜の齊藤なぎさが素晴らしい。ヒロインとは真逆の言いたいことを言えない大人しいキャラ。根はいいやつなんだが、ちょっとイラッとする。本当に微妙な嫌な女のギリギリ手前を攻めてくるのが凄い。

そして成田くんも素晴らしかった。地味に要所要所のイケメンぶりが素敵で、むしろ2人が取り合う直己より魅力的だった。

更に女2人の直己の取り合いという図式。仲良しなんだけどお互いに嫉妬しあったり、相手の嫌いなところがあったりするのがリアル。いやー、現実は親友でも嫌なところあるし、とてもリアルだと思った。

ということで、キャラがそれぞれ立ってる魅力的な4人の男女の物語。映像も何気に意表を付く仕立てが細かくあって良かった。