映画感想文「ひみつのなっちゃん」知ってても見ないふり、がいいこともある。滝藤賢一の演技が凄い
知ってるけど見ないふり。
その方がいいことってある。全部を語ることが誠意でもないと思ってる。いわばそれが大人の流儀だ。そんな作品だ。
新宿二丁目で暮らすなっちゃん(カンニング竹山)が亡くなった。
家族にも内緒にしてたドラッグクイーンである事実。それを隠そうとドラッグクイーン仲間のバージン(滝藤賢一)、モリリン(渡辺秀)、ズブコ(前野朋哉)の3人は奔走する。
そんな3人が岐阜県群上市のなっちゃんの田舎での葬儀に出ることになる。田舎町では受け入れがたいドラッグクイーン。しかしあったかくて素朴な人々。その交流を通じて、ドラッグクイーンであることをいまだ自分で承認できないバージンは徐々に変わっていくのであった。
という物語。
予定調和な安定感。それはそれでよかったり物足りなかったりもある。それでもこの映画は主演の滝藤賢一の力量で魅せる。
彼の一挙手一投足が本当にドラッグクイーンで感嘆する。彼の演技を見るだけでも見る価値あり。