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映画感想文「笑いのカイブツ」岡山天音好演。そして菅田将暉のセリフが印象に残る
お笑いに興味はない。詳しくもない。
それでも見応えあり、楽しめる作品だった(ちなみにお笑い自体はほとんど出てこない。お笑いに取り憑かれた若者の死に物狂いの生き様物語である)。
お笑い芸人オードリーのラジオ番組に投稿を続けていた、伝説のハガキ職人(常連ハガキ投稿者)のツチヤタカユキ氏の自伝小説の映画化。
主演の岡山天音が好演。
猫背気味の背中や、常に目の下にクマを作ってる不健康さが、確かに放送作家目指すって、きっとこんな感じなんだろうなと思わせるリアルさ。髪の毛の先まで全身隅々まで、憑依したかのような演技。
更に豪華過ぎて驚くのが、共演者達。彼を応援するオードリー若林役で仲野太賀。彼が街で出会うチンピラのピンク役に菅田将暉。
主役張れる二人が重要な脇役で登場。二人ともしっかり爪痕残してて、本当に素晴らしかった。
漫才のツッコミが板についてる仲野太賀に感動。ちなみに漫才シーン指導は昨年12月開催のM-1グランプリ優勝の令和ロマンらしい。
そしてなんといっても菅田将暉。
この人、ほんとに生まれついての俳優だ。
登場場面は少ないが、重要なセリフを吐く。でもって、1分にも満たないそれが、2時間の映画で最も印象に残ってる。
なんてことだ。凄い。
ということで、この3人の好演を観るだけでも映画館に足を運ぶ価値がある。
お笑いで頂点を目指す話だが、決して特殊ではない。人間関係がうまく構築できない挫折や、社会の理不尽なルールにぶつかりまくる怒りは、業界関係なくあるあるな印象。
出演者の豪華さの割に上映館少なめゆえか、満席で視聴。おすすめ。