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映画感想文「コンサート・フォー・ジョージ」こんな風に追悼されたら本望だなとしみじみ
いつか、自分がこの世を去った後。
こんな風に思い出してくれたら、本望だ。
しみじみそう感じた、2002年に開催されたジョージ・ハリスン追悼コンサート。
2001年に58歳でこの世を去った彼を偲んで、盟友だったエリック・クラプトンが音楽監督として1年後命日に企画。
ジョージの息子ダーニ、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、ビリー・プレストン、トム・ペティなど、錚々たるミュージシャンがジョージの曲を演奏するという、なんとも豪華な内容。音もすごく良い。
21年前のコンサートがこの度映画化されたという訳だが、会場はビートルズ世代と思われる私より年上の男女が半数占める。そして残りは比較的ぐっと若者達。
ビートルズならわかるけど。程度の音楽に詳しくない私でも、聞けばわかるジョージの楽曲の数々。そうやって旋律が脳内に染み込んでるのが音楽のすごいところだなーと、しみじみ。
そして曲の合間にそれぞれから、ぽつりぽつりと語られるジョージとの日常エピソード。派手なのがないのが良い。本当に普通の友達が語る彼の思い出。
どちらもゆったりとした温かさに満ちていて、聴いていて気持ちが安らぐ。
涙なし、大袈裟な持ち上げ話なし。の清々しさが、あるようでなく、案外新しい。
これ、いいわ。
こんな風に私も送って欲しい。
それがしみじみと、噛み締めたことだ。いや、作曲もできないし何一つ残した作品はないんだけど、ね。
でも憧れる。
そしてステージの中央に立ってて懸命に演奏する息子ダーニの存在が刺さる。何しろ若き日のジョージにそっくり、瓜二つだから。遺伝子って凄いなー。
そういうわけで、ひとりの男の人生というものを、しみじみ思った102分であった。
そう、人を送る見本のような映画であった。音楽好きな方、ビートルズ好きはぜひ。