映画感想文「僕が宇宙に行った理由」宇宙旅行を体験した前澤氏のドキュメンタリー
女優と付き合ったり。お金をばら撒いてみたり。
いつも何かしら炎上。それを楽しんでる目立ちがり屋だと勝手に思ってた。
しかし、この映画で前澤氏の印象が180度変わった。
純粋な子供みたいな人だった。挑戦が人生で。そこに向けて、真っ直ぐに全力で向かう人なんだなと思った。
いくらお金があっても、宇宙飛行士と同じ訓練を何ヶ月も積み、夢を実現させるのは並大抵な覚悟ではできない。凄いことだ。訓練の様子が出てくるが、見てるだけでも過酷さが伺い知れる。
その努力(というより楽しんでやってたから努力という言葉は少しニュアンス違うのだけど)を心から尊敬する。
そして何より驚いたのは、とても穏やかな人であることだ。89分間出づっぱりのドキュメンタリー映画の主人公。従って、どうしてもどんな人か、映像に出てしまう。
そこでみる前澤氏は、終始落ち着いており穏やかである。そして微笑んだり少しはしゃいだり、とても幸せそうである。
そこがとても良いなと思った。
更に、語る言葉に変な忖度がない。飾ることなく割と正直に語っている印象。むしろ、も少し盛り上がること言った方が受けるのに。もっとうまい言い方あるのに。と何箇所か不足を感じたくらいだ。
自分がどうしたい、が強くて。人からどう思われるかとか、よく思われたいとか。そんなこと考えてる暇はないのだろう。
そしてこの映画の監督の平野氏。前澤氏の映像を撮るために同じ訓練を行い宇宙に同行した元ZOZOの社員である。そして初の映画監督作。
いや、こちらも凄い。
そんなところにも、自分の限界を決めてるのは自分。私のような凡人でも、夢を持てばなんでもできるのかもしれない。と考えさせられた。
派手な演出とか驚きはそんなにないが、しみじみと挑戦することの尊さを噛み締めた作品であった。