映画感想文「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」人生っていいなと元気になれる映画、大人も励まされる
不覚にも泣きそうになった。
おとぎ話だ。
それでも、ウィリー・ウォンカに励まされた。
若くて未熟。人には騙されるし生活力ゼロ。だけど、夢がある。そのことの素晴らしさよ。
ティモシー・シャラメがめちゃくちゃ適役。
無力さが散らつく覚束なさ、迸る情熱で夢を追いかける力強さ。どちらも、併せ持つ彼の少年的な魅力が全開。
めげない、というより悪意に気付かぬ。それ位に悪意に鈍感、そして自分の夢に集中。そんな彼はキラキラ輝いてた。
延々と感情を綴るミュージカルが苦手だ。だけど、本作は物語を進めるために歌が使われており、だれない。よって違和感なし。
更に、楽曲がいずれも良い。メロディラインも心に残るし、メッセージも素晴らしい。そして、ティモシー・シャラメもヒュー・グラントも歌が上手い。ハリウッド俳優は多才である。
なお、20年以上前のジョニー・ディップとティム・バートン監督の作品とは繋がりほとんどなし。前作観てなくても楽しめる。また、前作のようなブラックさはなく王道のファンタジー。よって前作好きは要注意。
クリスマスシーズンにぴったりな作品。エンドロールでは、人生っていいなと前向きに思える。老若男女に元気を与える、正に王道映画でおすすめ。