
映画感想文「きみの色」思春期のちょっとした心の揺れが甘酸っぱい、音楽最高アニメ
多幸感に溢れるアニメ映画。
思春期のちょっとした心の揺れが甘酸っぱい。
高校生のトツコは全寮制のミッションスクールに通っている。共感覚を持つ彼女は、人の色が見える。
そして彼女は見たことのない美しい色を持つ少女キミに惹かれていく。ある日、ひょんなことからトツコは、キミと古本屋で出会った青年ルイの3人でバンドを組むことになる。
同じ歳の3人だが、子供ながらにそれぞれ抱えるものがある。キミは複雑な家庭に育ち、いい子の仮面をかぶりそれが限界に来ている。ルイもまた親の期待を背負っている。
その中でトツコはまだ少し幼い。だが彼女にも悩みがある。人の色は見えるのに、自分の色が見えない。
三人三様のひと匙の切なさが正に思春期である。
何しろ音楽が良い。バンドが奏でる曲がしんみりから軽快まで幅広いが、いずれも良い。しんみりに思わず涙が滲み出て、軽快に心躍った。
良質な音楽アニメ、最高である。ラストも良かった。
尚、高石あかりがキミ、木戸大聖がルイ、の声をそれぞれ演じており、どちらも役柄の独特感がバッチリ出ており俳優って凄いなと唸った。