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映画感想文「東京リベンジャーズ2 決戦」なんで戦うのかは解せないけど。観たら、はまった快作
争いは嫌いだ。
だからと言って博愛主義ではなく、事なかれ主義に近い。
できれば余計な労力は使いたくない。それに嫌な気持ちにもなりたくないし、させたくもない。
だから、まるでスポーツのように行われる男の子の喧嘩は全く理解できない。
痛いし危ないし、怪我してもさせても嫌な気持ちになるし。誰も得しない。
なのに、なぜ喧嘩するんだろ。
しかも徒党を組んで争うなんて、更に理解できない。
絆を試すような仲間作りはあまり好きではないのだ。
だって誰かと強く繋がるということはそれ以外を強く排除する、ということだ。なんだか、その閉じてる感じに息苦しさを感じる。
そんな私でも、うっかり感動して涙しそうになった東京リベンジャーズ、凄いわー。
様々なメディアでの番宣に影響され、そんなにヒットしてるなら観てみるか。と映画館で後編を観たら、予想外に心動かされ、その後前編を見るという体たらく。
そもそもなんで戦うのか、いまいちわからないけど。
いや、世の中の大抵の戦争と同じで、戦うからまた戦いが引き起こされる。要するに負の連鎖になってるだけだよね。としか見えないんだが。
それでも始まりは「一人一人がみんなのために命を張れる。そんなチームにしたい」からだと理解したら、割とすんなり腹落ちした。
誰もが孤独だから。
自分を助けてくれる人を探してる。だから、家族を作るし友達を作る。
だからそんな約束されたら、嬉しくて幸せでたまらないだろう。そんな強く繋がる約束、から始まる徒党。そして徒党を組むからにはそれ以外は敵。
そんな感じで、どんどん喧嘩はエスカレートしていく。
だが、そんな無意味な戦いの中でも、仲間との約束を守ろうと一人で踏ん張る場地(永山絢斗)、運命を変えようと弱い自分を奮い立たせる武道(北村匠海)、チームの良心であり正義を体現するドラケン(山田裕貴)には心震えた。
こうして、書いてて初めて気付くが、要するに自分の軸を持ってる人に心動かされるんだな、私は。
そう、世間がどうだろうと、周囲がどうだろうが、自分の在りたい姿を強く持つ人に強く惹かれる。
そんなそれぞれの軸が描かれてるのが、本作の素晴らしさだなとしみじみ思う。
もちろん、共感できる軸もあれば共感できない軸もあるんだけど。
それでも、人はひとりで生きられない。と歌い上げるSUPER BEAVERの主題歌に涙し、仲間というものの尊さをしみじみ思う。
そうそう。主題歌が前編も後半も映画にぴったりの合致度で慄いた。ここまで寄せられてるのってないよね、という凄さ。エンドロールで曲聴きながらしみじみ映画の反芻ができる幸せ。
そして何より本作の特徴は、旬の若手俳優をこれだけ集めきったことだ。それぞれ主役級のキャスト達。これだけ集めることは、もう2度とできないだろう。
そういう意味でも観るべきメモリアルな作品である。
色々書いたけど、要するに映画館代払っても充分お釣りが来る、楽しめる映画であった。おすすめ。