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映画感想文「リュミエール!リュミエール!」映画黎明期、100年前の映像で綴られるドキュメンタリー

百聞は一見にしかず。

無類の本好きだ。それでも映像の伝える情報量に魅了される。

そんな映画好きとしてはたまらん。映画を作ったフランスの発明家リュミエール兄弟。彼らが残したフィルムで構成したドキュメンタリーである。

1895年、ルイとオーギュストのリュミエール兄弟が発明した「シネマトグラフ」で撮影された映画がパリで上映された。

当時の映像を繋ぎ合わせているが、そこには100年以上前の時代の人々の生き生きとした営みが映し出されており、その様子に目を奪われる。

確実に存在していた、今はなき人々。映像の中では表情豊かに笑ったり、話したり、歩いたりしてる。

これがまた場所も多岐に渡る。彼らの地元であるパリ。そしてニューヨークやベニチア。なんと東京や京都の映像も登場する。開国直後の日本である。

着物姿で農作業する人々、街を歩く人々、なんだか胸が熱くなる。今はいない、この人たちの後に私たちの今があることに想いを馳せる。

やっぱり、映像の伝える力は素晴らしい。当時の人々はさぞかし、この映像に心奪われたことだろう。

そんな当時の熱狂。それが伝わる貴重な映像の数々が堪能できる作品である。

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