映画感想文「燃えあがる女性記者たち」底抜けの明るさに衝撃。報道とはかくあるべし
何より、底抜けの明るさに打ちのめされた。
在りたい世界を自分で作るんだという強い意志の前に悲観の入る隙間はないのだろう。
カースト制度がまだ残るインドで「不可触民」であるダリットの女性たちが運営する新聞社「カバル・ラハリヤ」で働く女性たちのドキュメンタリー。
汚職、人身売買、マフィアによる強奪、強姦などなど。胸糞悪いニュースばかりの中で果敢にもそれを真正面からスマホで撮影し、報道する(紙媒体ではなくウェブが主流だ)。
そのスタイルは軽やかでアグレッシブだ。まさにこれぞ報道たる意味がある。
そして悲惨なニュースの前に彼女からたちの表情はむしろ明るい。自分たちの手で変えていくのだという思い、そして実際に影響をもてている自己効力感の影響が垣間見える。
なにしろ、動画再生回数一億回、登録者30万人!
やっぱり人はこのようにチャレンジしている時に自分を認められるのかもしれない。
リーダーのミーラは14歳で結婚し2人の子供を持つ。28人の女性記者を抱え、彼女たちを強いリーダーシップで導く。
学校にも通えず危険な石採掘場で幼い頃から働いていたメンバーもいる。字を読めないメンバーもいる。
それでもみんなで力を合わせて自分たちのできることで世の中を少しでも変えていこうとする前向きさに心打たれた。
元気になれる映画。
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