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モラルハラスメントか否か。

こんにちは。

今回は、パートナーシップにおけるモラルハラスメントについてです。

パートナーシップについてのご相談を受けることが多く、
現時点で私は、そのほとんどがモラルハラスメントの定義によって説明できると感じています。

ここでは、ご相談を受けた際に私が感じてきたことや整理したことについて書いてみたいと思います。

具体的には、
相手の行為がモラハラに当たるのではないかと疑問に思った場合
あるいは自分の行為がモラハラに当たるかどうか確かめたい場合に
ご参考にしていただければと思います。


まず、モラルハラスメントの一般的な定義は、Wikipediaによれば、
「言葉や態度等によって行われる精神的な暴力」のことで、関係性は職場・友人・家族さまざまですが、ここでは夫婦関係(恋愛関係)に絞って書いていきます。


その行為がモラルハラスメントに当たるのかどうか。

結論になりますが、下記の3点のうち 2つ以上当てはまっている場合にはモラハラにあたる と考えてよいと思います。

順番に説明します。

① その言動が、相手への愛情に基づいていない。

損得勘定、甘え、嫉妬、コンプレックス、あるいは精神的・体力的な余裕のなさ等...
人はその時置かれている状況によって、相手に対する愛情に基づかない様々な感情を背景に、その行為に及びます。

これに当てはまる事例について書いてみますね。

事例Ⅰ
「自分は相手のためにこれだけのことをしているのに、相手は自分に同等のことを返してくれていない」と思っていて、「なんでこれくらいのこともできないの!」と非難したり、特定の行為を強要したり、相手をなじったり、無価値観を植え付けるような言動に及んでいる。

⇒これは、損得勘定・心身の余裕のなさ、感謝の不足(自分のポジションが当たり前化している)から派生していることが多く、
相手から得ているものは十分あるにも関わらず、妻(彼女)なのだから、夫(彼氏)なのだから、これくらいのことはしてもらって当然、と思っている場合などがこれにあたります。


事例Ⅱ
「自分は重責を担う仕事に就いていて大変なのだから、仕事から帰宅してイライラしても仕方ない」と思っていて、パートナーに対して不機嫌な態度をとったり、無視したり、物にあたるなどする。
⇒これは、家庭の外やパートナー以外の人に対しては親切な行動をとっている場合がほとんどで、外部からの評価が高く、それゆえにストレスをためやすく、自分が甘えられる場所に帰ると上記のような言動にいたります。


これら以外にも、自分の一方的な夢や願望を相手に押し付けていたり、人目や常識にとらわれすぎて相手への愛情を欠いた言動をとっている場合も該当します。


② 全く同じ状況で、他人には同じことをしない。

上記の【事例Ⅱ】でも書いた通り、一種の甘えがモラハラに繋がっていることもあります。
その甘えがモラハラに当たるのかどうか見分けるひとつの手段として、仮に、他人が同じ家に住んでいる場合を想定してみます。

具体的には
シェアハウスに住んでいたり、友人とルームシェアしていたり、親戚と一緒に住んでいる場合に
まったく同じシチュエーションでパートナー以外の人に対してもパートナーに対するものと同じ言動におよぶかどうか。と考えてみます。

もしも「及ぶ(パートナーにも他人にも同じことをする)」場合、(絶対とは言い切れませんが)モラハラではなく全く別の問題であることもあります。

例えばご自身が物音などにとても敏感なHSP気質や発達障害であるため、「うるさい」などとイライラして同居している人に当たってしまったり、
自分ではなくパートナーが極端に理解しがたい行動をとるため、パートナシップを維持する負担から当たってしまう場合などです。

③ 相手が傷ついている、嫌がっているのにも関わらず、それを長期にわたり何度も繰り返す。

相手が嫌がっているかどうか、というのはモラハラに限らずあらゆるハラスメントにおいてポイントになっており、それに加えて取り扱いが難しい点でもありますよね。

同じ行為をされても、人によってはまったく気にしない場合もありますし、モラハラがDVに発展するまで我慢し続ける(嫌だと思っているのに言わない)こともあります。
逆に、パートナーと冷静かつ十分に話し合うことをしないまま「あなたはモラハラしている」と責めることも。

ですがいずれにしても、「相手が嫌がっている」となんらかのきっかけで知った場合、その行為をやめるか、お互いに話し合って歩み寄る努力が必要ですよね。

...

ここまで読んでいただいて、お気づきのかたもいらっしゃると思います。

それは誰もが気づかぬうちに
加害者になるリスクを秘めているということです。


特に、①と②に関して「これまでの人生、当てはまったことは一度もない」というかたはいないのではないでしょうか。

仮に、今のパートナーに対してはないとしても
例えば子供の時に親や兄弟にとった態度、
あるいは10代・20代のときに恋人にとった態度で当てはまることはたくさんあるのではないでしょうか。


これをふまえて
厳しい言い方になってしまうかもしれないのですが

「絶対に自分が正しくて、相手が間違っている」という考え方が
ご自身の中にある場合、

あるいは「自分は被害者で、相手がひどいことをしている」と思っている場合には、

あえていったん立ち止まって、自分が①~③に当てはまる行動をとっていないか。と思い返してみて欲しいのです。


鏡の法則、という言葉があるように、
長期にわたる人間関係において(犯罪にあたる場合を除けば)
絶対に一方のみが悪い、ということはあまりなく、「お互いさま」であることも。

また、問題がパートナーシップだと思っていたけれど、深く掘っていくと全然違うところ(幼少期の体験など)にあったということも珍しくありません。

もしも今、幸せを感じられなかったとしても、それらを乗り越えれば今までとは違う世界が見えてくる。
内省やセルフコーチングはその力をもっていると思っています。

日本ではまだ、カウンセリングやメンタルトレーニングを受けることは一般化されていませんが
過去の私がそうであったように、一度プロの力に頼ってみると
日々感じられる幸福感やメンタル強度・問題解決能力が全然違ってくるかもしれませんよ。


最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた次回で!



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Saya
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