【TM NETWORK 40周年】 30年経って当時の思い出を振り返る TMN final live LAST GROOVE 5.18/5.19 (前編)
こんにちは。すうちです。
今回はTM NETWORK 40周年を記念して、個人的な沼の話を書きたいと思います。
文字数かなり多くなったので、前編/後編に分けて投稿します。
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はじめに
TM NETWORKとは
学生時代に音楽に詳しい友人がいた。TM NETWORK(以降TM)との出会いはその友人に勧められたアルバム「CAROL」がきっかけだった。
当時ゲーム音楽しか聴いたことがなかった私は、TMのシンセサウンドと親しみやすいメロディながら先進的な楽曲にすぐトリコになった。それから過去のアルバムをさかのぼり、最初10年間の活動終了までTMを聴きまくっていた。
そんな私に、、、先日Amazonからオススメされた商品があった。
1994年のラストライブを収録したDVDである。この頃は田舎に住んでて本番のライブには行けなかったが、後に発売されたVHSビデオは何度も視聴した(今も実家のどこかにあるはず…)。
VHSは2日分で2万円近かったと思う。それが4000円台でかつ映像や音源はリマスタ、当時カットされた幻のシーンも入っているという。。。無性に当時のライブを観たい衝動にかられた私は、おススメの思惑通り購入してしまった。
以下、ライブDVD(5.18 セットリスト)から振り返るTMの思い出である。
5.18 セットリスト振り返り
金曜日のライオンは、TMのメジャーデビュー曲。当時珍しかったシンセサイザーを取り入れた斬新なサウンドと思わず身体が動いてしまうリズム。哲学的・抽象的でありながらココロに響く歌詞とメロディ。これらが融合した形がTMの魅力だと思う。金曜日のライオンもまさにそれだ。
そしてライブ版はアレンジがめちゃくちゃカッコいい。この時のバンド構成は、ツインギターにツインドラム。ピアノ(エレピ)とシンセとかなり豪華だ。ちなみにベースは小室さんのシンセ。イントロとバスドラのリズムがライブ幕開けのテンションを高める。
光に包まれて3人が登場する場面は今でも鳥肌が立ったことを覚えている。
ボーカルUTSU(宇都宮隆)さんが、80年代ロックスターの象徴だった長髪と長いスカーフの衣装が大きく揺れて唄い踊る姿は、男性目線でみても引くくらいイケメンである(今もダンディーなイケメンだけど…)。
UTSUさんの声は決してハイトーンではないけれども、低音から高音まで透き通って響きわたり、温かみを感じられて心地よい。
続くBE TOGETHER、DON’T LET ME CRYも、TM初期の代表曲でキャッチーなメロディと自然と踊りたくなるリズム(私は1mmも踊れないけど…)に高揚感がある。BE TOGETHERは、1999年に鈴木あみさんのカバーで知っている方も多いと思う。
この時のセットリストで意外だったのは、WE LOVE THE EARTH、LOVE TRAINだ。当時小室さんが、5.18/5.19の選曲は基本的に時系列に沿うと語っていたからだ。
WE LOVE THE EARTH、LOVE TRAINは、TM NETWORKがTMN改名後のシングル曲。これは勝手な想像だが、5.18の時系列的な選曲は、往年ファンは十分楽しめると思うが、新しいファンに向けても配慮したのかもしれない。
ちなみにこの2曲は、当時若かった私には頬を赤らめるくらい直球な歌詞で、女性がいる場では恥ずかしくて唄えなかったが、気の知れた友人同士のカラオケでは何回唄ったか数知れない。
そして初めてのMC。この時のUTSUさんは普段無口なのによくしゃべっていた。MCからTMへの想いやファンへの感謝が伝わってきて少しウルっと来てしまった。あと、途中から我慢できなくなった木根さんが入ってくる所は何度観ても笑ってしまう。
TMと言えばノリが良いアップテンポな曲のイメージが強いかもしれないが、1/2の助走、CONFESSION、永遠のパスポート、RAINBOW RAINBOWなどスローな!?名曲も初期には意外と多い。
続く、COME ON LET’S DANCE、ALL-RIGHT ALL-NIGHTが後半へ突入を思わせる。COME ON LET’S DANCEはTMらしいノリノリな楽曲で、一度耳にした方も多いかもしれない。個人的には、その流れで続くALL-RIGHT ALL-NIGHTで会場全体の一体感は正直うらやましかった。
KEYBOARD-SOLOでは、セットリストには入らなかったREGISTANCEやGIRLなどのメロディを小室さんがさりげなく奏でる所にファンサービスを感じた。
そして、TMで一番有名と言っても過言ではないGET WILD(アニメ シティハンターのED曲)である。
GET WILD ’89は、GET WILDのリミックスバージョンでアルバムDRESSに収録された。GET WILDはこの後もいくつかリミックス版が発表されている。
GET WILD ’89のイントロが始まり、響く歓声とサビで皆がその場を楽しんでいる様子。続くDRAGON THE FESTIVALも含めて、そこにはラストライブ特有の悲しさはなく、むしろお祭り状態のような感覚だった。できるなら本当にこの場に居たかったと何度も思った。
そして、自分にとって思い出深い SELF CONTROLである。
爽快なテンポのリズムとメロディもさることながら、若かった頃、この曲の歌詞に何度も救われた。
当時は人と比べて劣等感で悩むことも多かったが、SELF CONTROLの曲や歌詞を聴いているとそれが和らいで少し勇気が芽生える感覚があった。今回ライブDVDを観て、その頃のことを思い出した。
ライブは終盤にさしかかり、TMファンの中でも人気が高い曲 ELECTRIC PROPHETが始まる。
前半は一律なセリフ口調とシンプルなビアノから始まり、サビの壮大なメロディと最後に厚みあるバンド演奏が加わるバラードだ。
直前のUTSUさんのMC「4001日分の感謝をこめて…」の入りから、やっぱり当時のラストライブ感がよみがえってくる。
この曲もライブバージョンの方が一段と楽曲の良さを感じられる。その時まで特別な思い入れはなかったが、ライブ後、私の中でも忘れられない曲になった。
ライブは一旦幕を下ろし、アンコールは、映画「ぼくらの七日間戦争」の主題歌SEVEN DAYS WARが3人だけのピアノとギター、ボーカルのシンプルな構成で演奏された。
当時ライブで3人だけの演奏は貴重だったし、最後ドーム全体で観客と一体となって間奏のメロディをくちずさむシーンは何度観てもいい。
当時を振り返ると、1日目の5.18は終わった後の寂しさはありつつも、まだ耐えることができた。。。
TMが築き上げた音楽の意義
TMはシンセを軸に当時は実験的だった楽曲のアプローチも今となっては定番の要素も多い気がします。
例えば、日本語と英語を自然にMIXさせる手法だったり。サビ手前でボーカルが一番光る音域に急に転調したり。最後の盛り上がりに転調してキーが上がるのもTMが先駆者ではないでしょうか。
洋楽と歌謡曲の要素を上手く融合させて、後に日本のダンスミュージックやJ-Popと呼ばれる土台を築き上げた功績もあると思います。
もちろん、それ以外にも時代を感じさせない不変的なメロディと数々の楽曲を残したTMの音楽的な意義も個人的に大きいと感じます。
と、既にここで3500字をこえたので、残りは後編にしたいと思います。。。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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