【映画感想文】アニメ大国日本をつくった映画、「白蛇伝」
今日は、アニメの日だそうです。
なぜ、今日がアニメの日かというと……、
とのこと。
そこで、件のアニメーション映画「白蛇伝」を観てみました。
「白蛇伝」は、中国の民話を元にしたもので、白ヘビの化身である白娘(パイニャン)と、その思い人である許仙(シュウセン)との恋物語です。
この2人の他に、2人の恋路を手伝おうとする青魚の精である少青(シャオチン)や、2人の仲を裂こうとする高僧の法海などが登場します。
視聴して、いろいろなことを感じたのですが、今回は、特に感動した3つの点をご紹介します。
まず、映像について。
きれい!
そして、登場人物たちの動きがスムーズで、それぞれに個性がある!
許仙や白娘、小青といった人間の動きもさることながら、登場するパンダやレッサーパンダ、アヒル、イタチ、ブタといった動物たちの動きが秀逸なんです。
動きでその子の性格がわかり、より愛着がもてます。
映像は、当時すでに世界のアニメーション界を牽引していたディズニーの影響を色濃く受けているなと思うのですが、日本らしさ……と言っていいのでしょうか。オリジナリティもしっかりあって、決してまねにとどまっているわけではありません。
次に、声の表現力!
声を担当されているのは、たったお2人なんです。
しかし、それを感じさせない演じ分けが素晴らしい。
主要な登場人物意外にも、動物や脇役など数多くのキャラクターが出てくるのですが、声を変え、口調を変え、演じ分けていらっしゃるのは、「すごい」の一言に尽きます。
そして最後に、ストーリー!
ヒロインである白娘は、やわらかな物腰とは裏腹に、積極性と行動力のある女性でした。
彼女の行動を起点に展開していくお話は、ただ守られるだけのヒロインの物語とは違う、力強さや前向きさがありました。
また、動物たちも含めた登場人物が、協力して戦う展開もよい。
1人ではむずかしくても、力を合わせればできることって、たくさんあると思うんです。
登場人物たちが繋いだ奇跡に、胸が熱くなりました。
さらに、誰も悪者がいないという、ハッピーエンドが好き。
お話の途中に、登場人物同士が対立する場面はあるのですが、それは、それぞれの正義や願望が対立したせい。
最後にはお互いのことを理解し和解する、優しい物語でした。
東映アニメ株式会社のホームページによると、この「白蛇伝」をきっかけに、日本のアニメーション業界は大きく発展したとのこと。
「アニメの日」をきっかけに、日本アニメーション史を大きく変えた作品に出会えたことに感謝です。