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そのおじさんはどうしても吊り革を持ちたくない

そのおじさんはどうしても電車の扉の横に立ちたちみたいだ。
吊り革を持って立つより、扉にもたれてたいんだろうね。
見た感じ、70歳前後かな。

いつもホーム待ちの列の先頭に陣取っている。
毎朝、臨戦態勢はバッチリ。

でもたまに寝坊をするのか、列の後方に甘んじる時がある。

その時のおじさんの行動がかわいい。

後方から電車に飛び乗ると、扉の横のスペースを求めて、電車の中を右往左往。

この姿が実に愛らしい。

やっと見つけられたら、網棚の上が先客に占領されているから、無理やり押しのけて自分のカバンを置く。

まるで子供のようだ。

でも結局、扉の持たれて吊り革を持っている。
こだわりがよくわからないなぁ。

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昭真(shoshin)
「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。