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よく似たおじさんは兄弟?他人?

電車の中で吊り革を持ち、スマホにエッセイを打ち込んでいた。

スマホ越しに前に座る男性の顔を見た。

毎朝、同じ車両でよく見かける年配の男性。

今日は座れたんだなと思っていた。

ふと隣に座る男性の顔を見た。

帽子をかぶっているのだが・・・。

毎朝見る男性と明らかに同じ顔をしている。

双子?兄弟?決して誇張なんかしていない。

それにしては会話をする様子もない。

一方のおじさんは眠り込んでいる。。

スマホを見るふりをして二人の顔を見比べてみた。

やはり同じ顔をしている。

やがてぼくが降りる駅に着いた。

ぼくはその二人がどうするか見届けようと、扉の横に立って見ていた。

二人は同時に立ち上がった。

やっぱり兄弟なのか。

いや、その二人は左右に分かれてそれぞれ違う扉から電車を降りていった。

兄弟ならいっしょに降りるよ。

うーん、兄弟だったのか、赤の他人だったのか、どっちなんだろう。

今日一日、もやもやしそうだ。

「通勤電車の詩」を読んでいただきありがとうございます。 サラリーマンの作家活動を応援していただけたらうれしいです。夢に一歩でも近づけるように頑張りたいです。よろしくお願いします。