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Photo by
yosukeoka
君だったのか、いつもありがとう
毎朝、出社するとすでに誰かが来ていて、ぼくがオフィスに入ると暖房が効いている。
まだ夜が明けたばかりで、外は息が白くなるほど寒い。
寒さに耐えながら出社すると、温かい部屋が待っている。
ある朝のこと、いつも通り出社してみると、オフィスの扉は鍵が掛かったままだった。
ぼくは仕方なく管理室まで後戻りして部屋の鍵を調達し、扉を開けて暗いオフィスに足を踏み入れた。
寒い。
いつもなら暖房が効いているのに外の気温と何ら変わらない。
すぐに暖房のスイッチを入れたがなかなか室温は上がらない。
しばらくコートを着たままデスクに座っていた。
後で聞いたことだが、その日は毎朝一番乗りでやってくる同僚が休暇を取っていたらしい。
その同僚は、毎朝こんな思いをしてオフィスを温めてくれていたんだ。
全く気が付かなかった。
実際に一番乗りで出社してみないと、この辛さはわからなかった。
頭が下がる。
次の日の朝、出社したら缶コーヒーでも奢ってあげよう。
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